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(その2)「しかる」

その2 「しかる」

発達支援における「しかる」行為はほとんどの場合効果がないとされています。嫌子による強化が永続的な効果が無い事は、心理学的に証明されています。

そんな中であえて「しかる」をテーマにしたのは、発達障害の子どもをめぐる状況を考慮しての事です。

本論に入る前に、「指導者・保護者における嫌子の再生産=指導者が自らを強化してしてしまう」事象について述べる事にします。

子ども(とりわけ発達障害をもった子ども)の扱いに苦慮している指導者・保護者は大変多いと思います。「問題行動」に対して、指導者や保護者にとって最も簡単で手っ取り早い対処方法は「しかる」です。体罰や時によっては虐待とも言えるような行為が行われることもあるようです。これらの事は決して容認できない事ですが、指導者や保護者はこのような「しかる」行為によって短期的に見ると子どもに変容があったと感じます。その事が指導者にとっての強化子となり、この「しかる」という行為が日常化し、多くの指導場面で嫌子が再生産されることになります。(短期的な効果しかないため当然本来的な子どもの変容は見られず、また繰り返すというループに入り込み抜け出せません。)

また、パニック状態や興奮状態にいる子どもに対して、指導者が感情的になることで子どものパニックを増長させていくというループから抜け出せないケースもあるようです。

こういった状況下の子どもに対して、「しかる」を効果的に使えないだろうか、と考えました。かなり変化球的な使い方ですが、このようなアプローチが効果的な子どももいることは事実です。それでは本題へ

予想外からのスタート

・何人かで悪さをしていた。今まではいつも自分が一番にしかられるのに、今日は一番目ではなかった。

・1人で随分悪い事をした。いつもはすごく「しかられる」のに今日は優しく諭された。

・1人で悪い事をした。「ごめんなさい」を言ったら。「謝ることができてえらかったね。」とほめられた。

・パニックになった。いつもなら注意されたりするのに今日はほっておかれた。

ある意味、肩透かしを感じさせる事です。このことによって「しかる」という嫌子が提示される場面なのに、ある意味「好子」的な働きかけが行われます。こういう場面で、指導者と子どもが信頼関係を築くこともできます。

経験年数の多い現場の教師はかなりこの辺の「しかる」技術を身につけています。若い教師も保護者の方もストレートのボールだけでなく、変化球を投げてみることをお勧めします。

次回は「やっぱり授業で勝負」というテーマです。

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