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ABA(応用行動分析)について6

ABA(応用行動分析)について6

コミュニケーション手段を獲得させるためには

① 獲得する事が比較的簡単である

② 聞き手によって社会的な正の強化を得やすい

この2点の基準が理想的であるということです。

できるだけ私たちはこの基準にそった取り組みを行っていくべきです。

コミュニケーション行動は以下のように特徴付けられます。

身体分化型言語

音声・手話・書字  身振り・動作サイン  口話・指文字・キュードスピーチ

身体的な制約が多い時は難しいが、どこでも言語表出ができる。

刺激選択型言語

文字  絵カード・線画   ブリスシンボル・ピクトグラム・NSL

常に携帯する必要があるが分化反応が不十分でも獲得できる。   

音声言語の指導について

「クレーン」や「指差し」で自分の要求を表現できる子にとっては、発声・発音(音韻)のレパートリーを増やす指導よりも、すでに獲得している音韻を多様な場面で使えるようにする方が効果的である。

書記言語の指導について

手の微細運動が可能な子どもの場合は指導は可能であるが、単なる文字指導の方法をとるのではなく、単純な図形(シンボルや○×)などを機能的に使えるようにする指導が先立って行われるほうが、書記言語も機能的になる。

「アナグラム構成」についても同様の事が言える。

このあたりのことは、日常的に特別支援学級などで行われている、言語指導や書記指導の見直しにもつながっていくといえます。

コミュニケーションの指導として、「あいうえお」の発音ばかりを指導している。物の名前、単語の指導で「アナグラム構成」ばかり子どもに行わせている・・・

「いつか役に立つに違いない。」というようなあいまいなゴールを設定していては、本当に機能するコミュニケーションには到達できません。

次回に続きます。

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コメント

 はじめまして。
 重度の知的障害を持つ11才の自閉症児の母親です。
 現在、息子のコミュニケーションに関して、どのような方向に進んでいったらよいかを考えているところで、先生のこの記事に出会いました。
 息子は無発語で、身振りでも指差しでも持っている能力を活用してそれぞれの場面で使いやすい方法を取得していけばよいと、私は考えています。それは今も変わらないのですが、最近になって、声を出すことに意欲的になってきたので、その向上に力を入れたほうがいいのか、もっと他のことに力を入れたほうがよいのか、ということを考えています。
 大変勝手な願いですが、この記事の続きが見つからなかったので、もしお書きになっていれば教えていただきたいのと、もしよろしければ参考文献など教えていただければと思います。勝手言いまして、申し訳ありませんが、もしできましたら、お願いします。

投稿: ぴさまま | 2008年7月14日 (月) 13時05分

 ぴさままさん、はじめまして。
 コメントありがとうございます。この記事の続きはまだありません。じっくりとABAのことについて学んでいこうとしていたのですが、仕事内容が激変した結果ほったらかしにしていました(スミマセン!)。
 参考文献は二瓶社の「行動変容法入門」や学苑社の「応用行動分析入門」などです。
 この記事の後に書こうとしたことは、「音声言語にこだわりすぎることは、あまり有効ではないのではないか。」ということです。
 もちろん生活の中で有効なコミュニケーション手段としてすでに獲得または容易に獲得できるものであれば問題はないと思います。
 そうでなければ、もっと獲得が容易なコミュニケーション手段から始めて、子どもの生活自体をもっと穏やかで楽しいものにしてあげることが大切だと考えています。
 TEACCHのフォトブックやPECS、ハルヤンネさんのコミュメモなどの視覚支援は試してみる価値はうんとあると思います。
 具体的なことなどについては個人情報もありますので、メールでお尋ねくださればより詳しくお話しできると思います。
       

投稿: BOGEY | 2008年7月14日 (月) 22時03分

BOGEY様
 大変お忙しいところ、丁寧お答えいただき、ありがとうございました。
>もっと獲得が容易なコミュニケーション手段から始めて、子どもの生活自体をもっと穏やかで楽しいものにしてあげることが大切だと考えています。
 そうですね。「言葉」だけにこだわることなく、本人がコミュニケーションの楽しさを味わえるようにする、ということを心に留めて、様々な手段を用いてやっていきたいと思います。ご紹介いただいた手段の中には、存じ上げないものもあったので、調べてみたいと思います。
 ありがとうございました。

投稿: ぴさまま | 2008年7月15日 (火) 00時06分

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