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般化をめざした取り組み

学校や家庭での取り組みで身につけることができた行動が、他の場面・他の状況ではできないことが多く見られます。

身につけた行動を般化するために必要なことを事前に知っておくことは、指導の計画を立てるときにとても重要なことだといえます。行動分析の考え方をもとに以下にまとめてみます。

1 できるだけ日常的な活動に関する行動を指導目標に設定する

日常的な活動であればあるほど、その行動は周囲の人から強化されます。たとえば「手をふって挨拶する」は毎回必ず相手の人からの強化が期待できます。また、カードを使って自分の要求を表すことなども、自分の要求がかえられるという強化子が常に与えられるので同様です。

2 教材や指導の中にできるだけ日常生活で体験する場面や条件をはじめから組み込む。

ある行動を身につけさせてからそれを般化するのではなく、指導の過程の中に様々な条件を最初から入れておくことによって、多様な場面での般化が容易になります。同一指導者・同一場面での指導を他の指導者・他の場面(家庭)でも指導することに変えることによって効果が期待できます。

3 不適切な行動の改善を日常生活に般化する。

学校で改善された不適切な行動が家庭で出る、あるいはその逆もありがちなことです。不適切な行動が引き続き強化されている環境を改善することが大切です。たとえば、A先生なら指示に従えるが、B先生なら従えない。このような場合は「適切な」一貫した対応・指導法・働きかけを徹底することが求められます。

4 できるだけ広い範囲の反応例を取り上げて指導する。

「~ちょうだい。」という要求を教えるときに。「おかしちょうだい」だけしか教えるのではなく「CDちょうだい」「本ちょうだい」・・・のように多くの反応例を指導することはQOLを高めることに直結しています。

5 いろんな場面で同じ手がかり刺激を組み込む。

自閉症スペクトラム児は複数の手かがり刺激よりも一つの手がかり刺激に注目することが多いので、その刺激を見つけ、般化をねらう場面でその手がかり刺激を活用することは効果的です。たとえば学校で使っている作業や活動のジグを家庭でも使うようにする。教師としている遊びを他の子どもとだけでも遊べるようにしていく。などが考えられます。

「常に般化を意識した取り組みを行うこと。」を日々の療育・教育実践の中で忘れないようにしていきたいものです。

この記事は「般化と維持を促進する戦術」島宗理氏(法政大学)らが作成した研修用教材を参考にしています。

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