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二次障害予防と行動修正の実際

「生徒指導・教育相談への発達的支援 ―発達障害の二次障害予防と行動修正の実際―」という演題で、宮川医療少年院 院長 小栗正幸氏の講演を聞きました。

最初に、発達障害の症状と発達障害と誤解されやすい症状の障害を紹介されていました。最近、「困った行動」をすべてひっくるめて発達障害というようにとらえる傾向が多すぎると感じていただけに、講師の「無気力・反抗・違法行為・強迫症状」などは発達障害ではなく、困ったことを解決できないサインであるという話に同感でした。

発達障害に対する取り組みの基本として紹介されたのが以下の3点です。

・行動観察・ベースライン測定

・単位行動に対するIEP

・支援効果の測定・アセスメントの再実施

もう、お分かりのようにこれらは教育現場ではあまり重視されていない行動分析的アプローチです。

具体的な支援では

・集団の中での指導、日常場面での指導

・何に共感し、何を受容するのか(子どもを見る視点)

・不適切行動に強化刺激を与えない(特に依存傾向を強めるような「受容」表現)

・適切な行動を増やすための先行子操作

・行動修正のための随伴性マネジメント

などの重要性を話されていました。

1対1の精神分析的なアプローチや心理療法、カウンセリングの手法などが問題行動をさらに拡大し難しいものにする危険性があることも述べられていました。実際、教育現場で問題行動を強化するような「受容もどきの愛情表現」をみかけることがあります。良かれと思っていることが実は問題を複雑にしていることのないようにしたいものです。

講演のまとめとして

効果のある支援とは、ターゲットを「行動」に絞ること。(講演会の参加者の中で「死人テスト」を知っている人はいませんでした。)

思春期への配慮(感動体験の重要性・性情報の自己管理)

究極の保護者支援(疲れ切った保護者への支援)

この3点を挙げられていました。どれもこれからの支援には重要なことだと思いました。

行動分析を実際の支援の場で生かしている講演内容でした。

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