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開鼻声について

鼻から息が漏れて不鮮明な音声を「開鼻声」といいます。

この「開鼻声」への指導について質問を受けました。以下はその質問への回答です。

「開鼻声」の音の誤りとしては



1、省略 ex)kasa→  kaa

2、置換 ex)kasa→  kata

3、歪み(上二つに入らない音の誤り)があげられる。



原因として、口蓋に明らかな裂がないにも関わらず鼻咽くう閉鎖不全を起こすものには粘膜下口蓋裂と先天性の鼻咽くう閉鎖不全がある。粘膜では口蓋垂裂とか口蓋帆挙筋の走行不全などが考えられる。



破裂音が開鼻声だと出にくくなる。(口腔内圧が必要なため)破裂音は無声だとp,t,kで省略(子音が抜けて母音だけになることex)kasa→kaa)が起こりやすい。しかし、有声子音(b,d,g)は普通に出る。

言葉の聞き分けに問題があるかを調べる必要もある。構音障害では言葉の聞き分けがきちんとできるかを調べることは重要である。聞き分けができれば、自分の音の誤りもわかるようになる。しかし、発音の誤りを注意しすぎると逆に余計ひどくなったり、話したがらなくなることもあるので配慮が必要である。

構音操作の練習法の一つとして。

ステップ1、目標子音(母音)を作る

ステップ2、単音節を作る。1音のみから連続まで

ステップ3、無意味音節のなかで使う(語頭、語尾、語中)

ステップ4、単語の中で使う(語頭、語尾、語中)があげられる。



構音障害では構音点(どうやって発音するか)を正しく理解させていくことも大切である。STの指導で使うパラトグラムは舌が口蓋のどの部分に当たっているかを視覚的に見ることができるものであり、これを使って構音点を理解させる。

他に有声子音から無声子音へ変えていく方法もある。これは聴覚的なアプローチであり、当然有声音が出ることが条件となる。

ステップ1、指導者がまず、近い誤りを出す。

ステップ2、次にその音より正しい音を出す。それをさら正しいものに近いものに変えて出す。

ステップ3、正しい音を出す。この一連の音を聞かせ、その都度に模倣させる。(漸次接近法)

ステップ4、正しい音を聞かせてその都度、模倣をさせる。

正確な診断や治療に関しては専門医やSTに相談することが望ましい。

これはSTをめざす娘に依頼して書いてもらったものです。感謝してます。



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発達相談室」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。
専門的でわかりやすい内容の情報をいつもありがとうございます!
またいろいろお世話にもなっています。

さて、開声声について、とてもよく調べられていると感じました。特に構音操作の指導法はスモールステップをよくまとめられていると思いました。構音指導について理解を深めてくださる方がこうして増えていることをうれしく思います。

開鼻声は、ご説明の通り、鼻から呼気が漏れてフガフガ音のようになる音です。
たとえば、有声子音でも、バ行→マ行、ダ行→ナ行のようにもなりやすいです。
また、子音の省略や歪み音がみられます。
開鼻声で、置き換えという例は、私はあまり経験がありませんが、省略、歪みが主です。

大人ではご説明の漸次接近法が有効な場合もありますが、小さな子の場合は、微妙な音の違いを聞き分けるのが難しい場合が多いです。

したがって、鼻をつまんだり、つままなかったりして、鼻から息が漏れたかどうかを視覚的に確認させながら練習するなどをすることがあります。
その前に、鼻咽腔閉鎖機能が十分かどうかの評価が必要ですが。不足な場合は、構音練習前のステップ、たとえばストローでコップの水をブクブクさせる、シャボン玉をふくらませるなどの練習が必要になる場合もあります。その前に、医療的なフォローが必要かの評価が必要です。
いずれにせよ、ご指摘の通り、特に口蓋裂にともなう場合は、医療STと教育、場合によっては矯正歯科、口腔外科等との連携で長期的に進める必要があります。

以上、私のつなたい実践から長文を書いてしまいました。失礼がありましたら削除してください。

構音指導についての記事を発見し、とてもうれしかったのでコメントさせて頂きました。
心から敬意を表したいと思います。


投稿: ya | 2008年8月15日 (金) 20時07分

yaさんコメントありがとうございます!
こちらこそお世話になっています。
送っていただいた「構音の指導研修DVD」の2枚内の1枚はST目指して、下宿して頑張っている娘に送りました。
まだまだ親子共々勉強不足です、これからもよろしくお願いしますね。

投稿: BOGEY | 2008年8月15日 (金) 20時42分

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