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2008年10月

AAPEPを学習課題に Part1

AAPEPを学習課題に Part1

1 なぜ、AAPEP(青年期・成人期心理教育診断評価法)なのか

TEACCHではPEP-R(自閉症児・発達障害児教育診断検査)という心理教育プロフィールをまず実施し、カリキュラムを組んでいくのが通常の取り組みのようです。

もちろん、PEP-Rの検査項目にある模倣・知覚・微細運動・粗大運動・目と手の協応・言語理解・言語表出は自閉症スペクトラム児の発達にとって大変重要なものです。

以前私が行った実践では、図形のハメ板、パズル、様々なマッチング、ボールを使った粗大運動、ビーズ通し、図形や文字の模写、物の名前などを系統的に指導し、発語や読める文字が飛躍的に伸びたことがありました。

しかし、このボトムアップ中心の指導で、本人のQOLの向上がどの程度あったのかについては、本人や家庭そして学校での労力に比例するほどではなかったという思いがあります。

「うんと頑張った、こんなことも、あんなことも、できるようになった。でも、本人や家族の生活が穏やかで楽しいものになったのか?」

こう問い返してみると、胸をはってこの質問にYESと答えることができませんでした。

このような理由で、何よりも本人のQOLの向上を目指すことが重要であり、AAPEPにある家庭尺度および学校/作業所尺度に挙げられているような、具体的なスキルを早い時期から獲得させるような取り組みが重要であると考えるよになりました。

具体的な取り組みについては次回から述べていきます。

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AAPEPを学習課題に Part0

AAPEPを学習課題に Part0

この記事は、これから始めるシリーズの序章です。

自閉症スペクトラム児に対する特別支援学級での指導内容については、様々な考え方があります。

交流学習を中軸にした指導

TEACCH・構造化を取り入れた指導

通常学級のカリキュラムをなぞった指導

ボトムアップ志向の指導

トップダウン志向の指導

PECSがメインの指導

ABAを応用した指導

コミュニケーションに重きを置いた指導

などなど・・・・

どれがベストかは一概には言えませんが、

いろんな組み合わせの可能性を信じて、

いいとこどりができればいいと考えています。

なによりも、子どもの、そして家族の生活がより穏やかで

毎日が楽しいものになるために、

どのような取り組み・支援・指導が必要か考えていきたいと思います。

AAPEPがキーワードになると私は考えていきます。

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授業配慮と共に基礎トレーニングを Part2

授業配慮と共に基礎トレーニングを Part2

前回は、姿勢・集中・眼球運動などについて述べました。

今回は「聞く」力のトレーニングについてです。

小学校の低学年でも、「聞く力」をつけるために、教師が文章を読んで、それをノートに書かせる「聴写」や次の日の予定を予定黒板に書かずに教師が言ったことを予定帳に書かせるなど、意図的に毎日取り組んでいるクラスがあります。

また、集中が難しい授業の中で、教師が言った数字をノートに書くという単純な作業を取り入れている先生もみえました。

友だちの朝の「スピーチ」をメモを取らせて聞かせるという取り組みも以前行ったことがあります。

「聞く」という活動は外から見えにくい静的なものですので、何らかの確認が必要になります。一般的には「書く」「話す」といったことで確認することが多いのですが、「書く」「話す」に困難さを示す子どもにとってはどれもがつらい活動になりやすいです。
そのような子どもが何人かいるクラスでは、確認のための活動の難易度を下げるなどの配慮が必要です。

また、ゲームの中で「聞く」力をつけるような種類のもの(サイモンセッズなど)を学級レクで行うことも、楽しみながら力をつけることになると思います。

授業中の話し合いの中で互いに「聞き合う」ことは、互いの考え方を知り合い・認め合うという点でも大変重要なことです。
学校での学習の最も基本的な力として位置づけ、授業の中で「聞けている」ということをしっかりと認めることが教師に求められていると思います。

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授業配慮と共に基礎トレーニングを Part1

授業配慮と共に基礎トレーニングを Part1

さまざまな課題を持った子どもを通常学級で指導する場合に、多くの配慮が必要となってきます。これらのことについては、以前の記事(授業配慮確認シート)等で書いてきました。

このような教師側の配慮によって、より楽に授業に参加できるようになることはとても大切なことです。学習環境が整うことによって子どもの「困り感」は減っていきます。
しかし、本来の子どもが抱える課題を解決したことにはなっていないといえます。
次に必要なことは、具体的に子どもに力をつけるための基礎トレーニングだと思います。つまり運動前のストレッチや軽いジョギングにあたるものです。

具体的にどのようなトレーニングかというと
・正しい姿勢ですわる
・集中する
・先生や友だちの話を聞く
・提示されたものや教科書・プリントなどを読む
などです。
当たり前といえば、当たり前ですが、これらの基礎的なことが苦手なために、じっとしていられない・教室から飛び出す・勝手な発言を繰り返すなどの問題行動が起きることも多いのです。

以下のようなトレーニングを毎日少しずつ行うことで、子どもたちが変わってきます。

着席姿勢の確認 足やおしりの位置、背すじなどを確認します。「いい姿勢!」の一言や決まった合図でそれができるようにさせます。

正しい着席姿勢を確認し、手はひざに置かせて、目をつぶらせて30秒から1分程度全員が静かにじっとしている。(黙想のようなものです)
実はこれをやってみるとクラスに1・2名数秒しか持たない子がいます。すぐに笑ってごまかそうとする子、黙ってはいてもとても苦しそうな顔つきになる子などです。これらの子はほとんど、授業中集中できずに手遊びをしていたり、勝手な言動がある子です。
毎日続け徐々に時間を延ばしていくようにしてみましょう。無言で本を読む「朝の読書」も有効であると思います。(余談ですがANAの整備士は、始業時に集中力を高めミスをなくすために30秒の黙想をしています。)

黒板の前で教師が長い指示棒などをゆっくりと動かしそれを、子どもたちは顔を動かさずに目だけで追う。(「眼球運動」の記事で書いたものの教室バージョンです。)
もちろん1対1のほうが効果的ですが、想像以上にクラスで行っても苦手な子を発見することができます。
目標を目で追うことを辛そうにしている子、あらぬ方向を向いている子など、やはりクラスで何人か見つけることがあります。
縦方向はクラス全体では難しいのですが、気になる子には1対1で試してみてください。学習面で大きな困難を抱えている子が、縦がうんと苦手であった経験があります。
眼球運動は板書をノートに写したり、本を読んだりするときに大きく影響します。
この眼球運動についても毎日の少しずつのトレーニングは有効です。

Part2に続く

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家庭で無理なく楽しくできる生活・学習課題46

「家庭で無理なく楽しくできる生活・学習課題46」

              井上雅彦編著 学研 1800円

表紙の上の方には「自閉症の子どものためのABA基本プログラム」下の方には「できた・わかったで子どもの自信を育てる!」とあります。

第1章はABAの説明が40ページほど書かれています。

トークンエコノミーやプロンプトなどが比較的分かりやすく説明されています。また逸脱・問題行動に対する対処についても書かれています。

第2章が本題の「家庭でできるABAプログラム」です。

かかわり行動・生活スキル・コミュニケーションスキル・社会性・運動スキル・認知/学習スキルなどの課題について書かれています。

全体で200ページ弱の本ですので、46の課題一つ一つについて詳しくはありませんし、なぜこれがABA?というようなものもあります。しかし、家庭や支援学級で取り組むべき課題が示されているのは確かです。まずは、この本を「はじめの一歩」として取り組まれることをお勧めします。

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吃音指導について

吃音の指導について

以下のようなケースを非流暢性発話(吃音)と呼んでいます

単語内の非流暢性発話
a.有声の音の引き伸ばし※ 「おーかし、たべたい」

b.無声の音の引き伸ばし※ 「・・・(「け」の構音動作をする構えのまま口腔内が固定されている)・・・キ食べたい」

c.単語内での発話のとぎれ(broken word)※ 「ぼくも、しー(間)たい」音の引き伸ばしと区別することが困難な場合がある。

d.音や音節のくり返し※ 「ぼ、ぼ、ぼくもしたい。」e.単音節の単語全体のくり返し「か(蚊)、か、かがいるよ」

f.2音節以上の単語の一部分のくり返し「 とん、とんぼとったよ」

単語間の非流暢性発話
a.言い直し 「ぼくが、ぼくにちょうだい」
b.間投詞の挿入 「ぼくが、えーと、したいの」
c.2音節以上の単語全体のくり返し 「ぼく、ぼくが、したいよ」
d.句のくり返し 「ぼくが、ぼくが、したいよ」
※がついている症状は、吃音の中核症状です。

吃音があるかどうかの判断の目安として
1.上記のような繰り返しや引き伸ばし等が100単語中3以上見られる。
2.保護者や周囲の人が吃音の問題があると感じている。
の2点を挙げている文献もあります。

吃音の指導は単にことばの指導としての側面だけでなく心理面からのアプローチも必要になります。
1 環境調整:家庭や学校で心理的なプレッシャーを与えないことや要求水準を下げることなど。
2 吃音症状の軽減を目指した直接的言語指導:本人が「楽に」話せることをすことを目的とした指導が重要。
3 カウンセリング的指導・支援:指導者との信頼関係を作り、吃音のことをオープンに話せる雰囲気を作る。
4 発語・コミュニケーションに関する指導:効果的な発語・コミュニケーションをする指導。ソーシャルスキルトレーニングも有効。

発話速度が極端に遅かったり、発話時の緊張が強いときには、「言語聴覚士」や「ことばの教室」で専門的な指導をお願いすることになると思いますが。もっとも大切なのは本人の自己評価が下がらないように配慮することであると思います。

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のんびりした発達

フィンランドの記事に出てくる知人は、「子どもの本」の世界では大変有名な人なのですが・・・少林寺拳法の師範もしています。

「以前なら5歳児ができていたことが、今は小学校にならないとできない」と彼

「図工の作品や手先の器用さも数年は幼い」と私

「小学4年生ぐらいから教えたい」と彼

「小学校入学はそう言うわけにはいかんなあ」と私

全体的に幼さを感じる原因を、彼は簡単にこう言い切りました。

「だいたい寿命がこんだけ伸びたんなら、成長ものんびりしてくるもんや」

なるほど今どきの20才の若者を到底一人前とは言えないかもしれません。

結婚も第一子誕生の年齢も遅くなっています。

「あれもできない、これもできない」と嘆くより

のんびりした発達としてとらえることの方が

きっと、よりよい方向が見えてくるでしょう。

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フィンランドの学校

知人にフィンランドの学校の様子を聞きました

1クラス15人、その時教えていたのは代理の教師。

担任はバカンスだそうです・・・

フィンランドの人々は自国の子どもたちの学力が世界一になったことなんて、知らないか、知っていてもそんなこと気にもしていない。

ある分野で特出した子は教科での飛び級が行われ、だからと言って特別視されることはない。

勉強以外の「○○が得意」と「勉強が得意」は同じように扱われる。

学力が唯一の価値観であるかのようなどこかの国とはえらい違いです。

週一回、クラスの父親が参加する学級懇談会のようなものが夕方から行われている。これに参加することはごく普通のことになっている。これに参加しない父親は周囲から冷たい目で見られるとか・・・

子どもの教育を大切に思うということは、塾に行かせるとか、家庭教師を付けるということではないですよね。

知人は「日本の先生にも、もっと休みをやらないといけない。」と言ってくれましたが、私は「まずは30人学級やね」と話しました。

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指定科目キーワード集

臨床発達心理士の記述試験用に指定科目キーワードというものがあります。

私はB3というタイプなので論文提出と口述試験(11月末の予定)を受けますので、直接は関係ないのですが、以前にキーワードの説明をエクセルで作っていたのでそれを公開します。

内容はいろんな心理学のサイトから引っ張ってきたものです。完成度は20%程度ですのであまり期待しないでください。

これから資格試験にチャレンジする方はこれをベースにがんばってください。

「keywards.xls」をダウンロード

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不登校・登校渋りへの対応

不登校・登校渋りへの対応は本来コーディネーターの仕事ではないという人もいますが、私はそう考えていません。発達障害だけを専門にしているわけでも、特別支援教育だけを専門にしているわけでもないからです。

子どもの「困り感」を何とかしたいという先生方の力になればと学校訪問を行っています。

登校渋りの子どもに対してどのように取り組んでいくか先生方と話し合いました。

「登校を渋る」という行動がどんな機能を持っているか。

保護者との関係、兄弟との関係、担任との関係、クラスの友達との関係

いろいろな面から考えてみることが必要です。

関心や注目を得ることができる。家庭での位置関係や力関係をコントロールできる。学校での苦手な活動から逃避できる。・・・

不安定になっている原因を仮に「○○ではないか」と絞ってみます。

もちろん、どんな時にどれぐらいの「登校渋り」が起こっているかを記録を取って分析することも忘れてはいけません。

本人や保護者が自己評価を行えるようにする。

教室に入ったら何事もなかったようにふるまえる場合は、子どもが担任と一緒に自己評価できるようなチェックシートを使って評価し、それを家庭へ持ち帰って保護者からもほめてもらう。(これは行動改善のどのケースでも使うことです。)

家庭での関わりが問題であると考えられた時も、このようなフィードバックは大変重要であるといえます。

家庭での家族関係を本人がどのようにとらえているのかを知るために、「家族関係模式図」を書かせてみることも参考になると思います。なんとなく気になる子が気になる「模式図」を描いていることはかなり多くありました。

  

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聞いてもらえるから、答えられる。

仕事の関係上、いろんな人と話をする機会がうんと増えました。話をしていると、多くの質問も受けます。

「~についてどう思いますか?」とか「~の時はどうしたらいいですか?」とたずねられたり、ダイレクトに「~で困っています」という場合もあります。

こうやっていろんな人に聞いていただけるから、わたしもうんと考えたり、頑張って調べたりしているんだなあ、と最近つくづく感じています。

たずねられたことをきっかけに、自分の今までの実践を振り返ったり、もう一度自分の考えを組み立てなおしたりすることも多くあります。

逆に自分自身が教えられている・育てられていると感じることも多いのです。

(実は、このブログ自体もたずねられたことからスタートしたものです。)

きっと正解は一つではないと思います。

なにかの参考になるのでしたら、お手伝いができるのでしたら、

一声かけてくださいね!

匿名メールでもかまいませんので。

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Let's 視覚支援!その3

Let's  視覚支援!その3 「コミュニケーション」

音声言語だけに頼ることの「危うさ」は以前にも書いていますね。

もっと楽に、もっと適切に、もっと穏やかにコミュニケーションをとりあうためには視覚支援は欠かせません。

相手に伝わるという経験を重ねることによって、コミュニケーションに対する意欲が増し、さらなるコミュニケーションにつながっていくと考えています。

コミュニケーションのサポートグッズとして写真や絵カードは有効です。

まずは子どもの好きなおやつや飲み物写真を数枚用意しましょう。

磁石やマジックテープ(ベルクロ)をつけてボードに貼っておくといいと思います。

おやつに時間になったら、ボードからお好みを選ばせます。

はじめは2択からが簡単だと思います。カードの使い方がわからないようであれば家族の誰かに頼んで、後ろからサポートしてもらいます。(PECSではプロンプターなんて言いますが)

おやつの次は遊びだったり、「~ください。~してください」のお願いカード等が適当であると思います。

とにかく子どもの要求が私たちに伝わるカードが一番有効です。

私は以前トイレカードから始めてうまくいかなかった経験があります。その時一番必要だったのは「○○の部屋(支援学級の名前)に帰ろう!」カードでした。

行事や交流の授業で疲れたり混乱した時はこのカードがとても活躍しました。

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Let's 視覚支援!その2

Let's  視覚支援!その2  「トイトレーニング」

まずはトイレのシークエンス(連続カード)をトイレの前に張ったり、ブック(携帯用のカードブック)に入れてみましょう。

イラストは「絵カードのおうち」にある

http://www.geocities.co.jp/NeverLand-Mirai/9569/framepage12.html

がとてもきれいですし、分かりやすいと思います。(女の子用もあります)

次に、記録です!

「ABA」のシリーズでも「通常学級」のシリーズでもおなじみの、1・2週間の記録です。

曜日・時間・場所を分析してみます。投薬や前日に食べたものも参考になるかもしれません。

チャンスタイム(トイレに連れて行って一番出そうなタイミングの時間)にトイレに行って、シークエンスどおりに「うんち」を促します。このとき、焦ってはいけません。「ここでうんちできるといいねえ。」「うーんうーんしようね。」「今度またがんばろうね。」とやさしい声かけを心がけてください。時間はあまり長くならないように気をつけてください。

トイレが怖いところになっては、トレーニングになりません。

私の以前の実践ではチャンスタイムの少し前に軽い下腹マッサージをしていました。

また、トイレ以外でした時は、子どもと一緒にトイレに行って、「ここで、できるといいねえ」といってトイレに「うんち」を捨てて、「じゃー、うんち、ばいばい!」といって流していました。トイレで出なくても水を流すだけでもまずはOKだと思ってください。(ABAのバックワードチェイニングではこのあたりから取り組みます。)お尻をふく場所もトイレが適切です。

便器の中の「うんち」まで描いてある絵カードもどこかのサイトでみたように記憶しています・・・

なんとなく、トイレの意味が理解でき、いやなところではないとわかってきたら、こっちのものです。(とポジティブにとらえてください。)

長い、チャレンジになるかもしれませんし、思いのほか短いかもしれません。

少しでもうまく行きそうだったら、うんとほめてあげてください。(私はトイレに座れただけでもほめてあげていました。)

なにか、特別のごほうびもいいかもしれません。

特別支援教育にかかわってみえる先生方へ

トイレトレーニングは子どものQOLを考える上で最も重要なトレーニングといえます。ぜひとも学校での取り組みを積極的に行ってほしいと思います。家庭との連携を取りながら、専門性を生かした取り組みを行うことは大変重要なことです。

これらの具体的なQOLのための取り組みは、専門の書籍よりも関係者が作られているサイトに多くの情報があります。いろんなところへ「サーフ」してみてください。

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Let's 視覚支援!その1

このブログも参加している「ブログ村:特別支援教育」でいつも上位の「takapyの学習ノート」というブログに大変役に立つ『時計イラストMaker』

というエクセルのファイルが紹介されていました。

アナログ時計の針を任意の時間にしてそれをプリントアウトするものです。

毎日使うようなスケジュール作成やお出かけの時の予定表作りにはもってこいのツールです。

この他にもtakapyさんのブログには視覚支援をサポートする記事がたくさんあります。

一度のぞいてみてください。

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単位行動に対するIEP

単位行動に対するIEP

 特別支援教育の広がりとともに、IEPは近年どこの小学校でも作成していますが、毎日の取り組みの中でそれを生かしていることはあまり多くないように感じています。
それは、小学校ではIEP自体が年間の目標を大まかに書いたようなものが多いためで、日々の教育実践とリンクしたものが少ないといえるからです。

 「単位行動に対するIEP」の必要性は特別支援学級だけでなく通常学級でも高まっていると思います。

以下に具体的な「単位行動に対するIEP」について述べます。

まずは、本人にとって最優先課題(問題行動等)に対してIEPを作ってみましょう。

「教室からの飛び出し」をターゲット行動例としてIEPをつくってます。

アセスメント
1 行動が起きる条件はなにか。
2 いつその行動がどの程度起きるか。
3 その行動の機能はなにか。(その行動によって得られるものは何か)

教室から飛び出す頻度を記録します。何曜日の何時間目であるとか、飛び出す前の状況を記録します。
2週間程度記録するのがベストです。(これをベースラインといいます。ベースラインからの改善状況がIEPの評価となります。)

IEPの作成
以前に掲載したストラテジーシートなどを利用して具体的な支援計画を立てます。
飛び出す事前の条件として「その授業ですること(できること)がない」「勉強がわからない」「教室でじっとしていられない」が考えられたとすれば、事前対応として「学習内容・課題を減らす」「個別の支援・指導を行う」「声をかけ励ます」などが考えられます。もちろん事前の条件が「注目を得たい」であれば対応は変わってきます。この場合は事後の対応として「無視」が適切であると考えられます。
タイムアウトも効果をあげることはありますが、基本的には「ほめる」ことで行動は強化されます。「ほめる」方策として「トークン・エコノミー法」があります。ABAの本場アメリカでは直接的なごほうびが主流ですが、日本人の私たちにはあまりなじめません。自己評価のチェックカードを使ってできたらシールを貼ってあげ家庭でもほめてもらうなどのごほうびが適当であると考えています。

具体的な支援
支援加配当等の教師の協力を得て支援を行います。毎日自己評価チェックカードを使って子どもと一緒に評価し1週間たったら家庭にもそれを知らせます。週ごとの到達度を振り返り、指導する側の方策もそれに対応できるような柔軟性が求められます。

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薬物療法について(3)

薬物療法について(3)

子どもが投薬を受けている保護者の方とその担任の教師から投薬についての相談がありました。基本的には担当医と話をしていくことが大切なのですが、どのような観点で話をしていく、思いを伝えていくとよいのかを考えてみました。

投薬による副作用が気になっている保護者の方の思いや、投薬の必要性がどの程度であるのかを知りたい担任の教師の思いはよくわかります。

薬物療法については今まで「薬物療法について」で2回に分けて記事を書いています。そこで、保護者や担任の教師が日常的な様子を評価して担当医に伝えていくことが大切であると述べました。

しかし、どんなことを評価すればよいのかは不十分でした。。「薬物使用における評価表」を入手しましのでワードにファイルにして紹介します。(出典「ADHDの明日に向かって」田中康雄著 星和書店 2001年)

薬物評価表のダウンロードは下をクリックしてください

「yakubutuhyouka.doc」をダウンロード

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The child dissociative checklist (CDC) v3.0

子ども版解離評価表 The child dissociative checklist (CDC) v3.0

「子ども虐待という第四の発達障害」を読んで、「解離」についてはもう少し詳しく知っておくべきだと思い、CDC(子ども版解離評価表)について調べました。

子ども版解離評価表(CDC)

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続きを読む "The child dissociative checklist (CDC) v3.0"

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子ども虐待という第四の発達障害

「子ども虐待という第四の発達障害」 杉山登志郎著 学研 1700円

発達障害の子どもに関わって見える方にはぜひとも読んでいただきたい著作です。

このブログを読んで見える方でしたら、虐待やネグレクトを受けた子どもが発達障害様の症状を呈することは、どこかしらで聞いたことがあると思います。

本書に書かれている具体的な例には「深刻」な現代の子育ての課題が反映されています。

反応性愛着障害・解離・ADHD様症状・解離性同一性障害・複雑性PDSD・・・

虐待は子どもの脳を本当に変えてしまいます。

課題をもった子どもを見るときに、視点の一つとして、「子ども虐待」をぜひとも加えていただきたいと思います。

小学校の中学年までの早い段階での包括的なケアが必要だと思いました。

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行動療法を生かした支援の実際

「行動療法を生かした支援の実際」 編集代表 小野昌彦 東洋館出版社 1800円

応用行動分析および行動療法が有効なアプローチであることは、このブログでも何回か述べてきました。

これらに関する理論書は結構あるのに、具体的な実践が書かれている書籍は少ないのが現状です。

この本は、具体事例にもとづいた、アセスメント・IEP・支援の実践例が7つ書かれています。

1 学習障害がある生徒への学校活動参加のための支援

2 けんかが絶えないADHDの子どもに対する支援

3 ADHDとアスペルガー症候群を有する児童への支援

4 不登校を伴う高機能自閉症児への包括的支援

5 広汎性発達障害の疑いのある児童への支援

6 広汎性発達障害の子どもへの包括的支援

7 発達障害の子どもが在籍する学級への集団SST

ベースラインを設定してターゲット行動の生起頻度をグラフに表したものも、いくつかありました。

A5版150ページ足らずの書籍ですので、それぞれの実践例のボリュームはあまりありませんが、教育現場での実践の参考になる1冊だと思います。

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