« こんなときどうする? | トップページ | 「する・しないカード」4種 »

自立支援のための課題分析について 

自立支援のための課題分析について

日常的な生活に必要なスキルを身につけさせるためにも課題分析は重要です。
特別難しいものではありません。身につけさせたいスキルを細かい行動に分けていくだけです。

例えば、「立ったままパンツをはく」というスキルを例にとります。

1 パンツの裏と表がわかる
2 パンツの表を上に、はく側を手前に置く
3 パンツの両端を両手で持つ
4 立ったまま右(左)足をパンツの右(左)側に入れる
5 立ったまま左(右)足をパンツの左(右)側に入れる
6 両手でパンツを引き上げる

これでOKです。
スキルをスモールステップに分ける(分析する)ことによって、どの部分はできていて、どの部分が難しいのかが明らかになってきます。難しい部分を克服できれば、ゴールはすぐです。

取り組みの際にはABAでいう「バックワードチェイニング」という方法を使います。これは、簡単に言うとてきあがり直前の状態からの練習です。この方法が優れているのは、常に「できたね!」という言葉かけができ、常に子どもに達成感を味わわせることができるということです。

先ほどの分析を逆に取り組んでいきます

1 立ったまま両足が通ったパンツを立ったまま引き上げる
2 立ったまま片足が通ったパンツに逆の足を通す⇒1へ
3 立ったまま片足をパンツの中に入れる⇒2へ
4 両手でパンツを持つ⇒3へ
5 パンツの表を上に、はく側を手前に置く⇒4へ
6 パンツの裏と表がわかる⇒5へ

2と3が一番難しそうですが、2の練習を左右を変えるなどすると効果的かもしれません。
ケンケン飛びや片足立ちを交互にする運動などが片足バランスの基礎になると思います。
また、目と手の協応やボディイメージから取り組む必要があるケースもあると思います。

支援学校では当たり前のように行われている自立支援の取り組みを、もっと支援学級でも行われるようになることを願っています。


ブログランキングに参加しています。もっとポジティブになれるので、ワンクリックお願いします。⇒ にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ


 


|

« こんなときどうする? | トップページ | 「する・しないカード」4種 »

自閉症スペクトラム児の療育・教育」カテゴリの記事

コメント

Tomです。少々ご無沙汰でした。
 今日拝見していて思ったのは支援学校と支援学級の間に感じていた大きな差の原因がわかるような気がしました。
支援学級には生活の自立度はぼちぼちだけど知的学習の困難感が大きい子と、全体的にがんばれ!という子が在籍します。こどもたちもいろいろ、先生の専門性もカリキュラムの内容も担保されていない、おまけにCo.もやらされてしまうなんて状況の厳しさが基本的にはも大きいのかもしれませんが、生活面のアプローチにはなかなか目がいきにくい、さりとて学習面においても下位技能に立ち戻って積み上げていくこともうまくできていない気もします。
 その原因は行動分析的には課題分析、発達的には発達課題の評価、発達段階の理解という視点がうまく導入されていないからなのでしょうね。
このごろ思うのは「対処」から「育ちを支える、行動形成」に支援がむかないと絶対にうまくいかないということです。自分だって難しいのですが…

投稿: Tom | 2009年4月11日 (土) 06時04分

Tomさんこんにちは
私の住む自治体では支援学校判定のお子さんがたくさん支援学級に在籍しています。
限られたスタッフでどこまで一人ひとりのニーズに対応していくかが直面する課題です。Tomさんが書かれているように生活面でも学習面でも十分に取り組めていないということも訪問を通じて感じています。
私は今年度「具体的な支援内容」を示していこうと考えています。
理念・理想は簡単に語ることができます。しかし、どのようにすればいいのかという具体的な取り組みを伝えることは難しいと思います。自分の学校での実践を質の高いものにして、それを支援学級の先生方に伝えたいと考えています。
確かに私も「自分だって難しい」のですが幸いスタッフには恵まれています。
がんばっていくしかないなあと思っています。


投稿: BOGEY | 2009年4月11日 (土) 17時03分

再びTomです。
 今日は昨年度の研修会事業のまとめをしていました。BOGEYさんのコメントをみて昨年度は「特別支援教育の憂鬱」みたいなことを感じて、研修会の方向を変えたのを思い出しました。何かを提供したらそれを実際やってくれたとかもっと能動的に支援を創造したなんてことがあったらうれしいなと思っていましたが、現実的にはとてもそれは無理で特別支援教育は担当者だけのもので、その担当者がどんどん疲弊していったり阻害されていくのをとても辛く感じたのでした。だからもう、支援ツールそのものを提供したり、事例検討ではなくセミナーで方法論を率直に提供する形に変えたのでした。リターンを求めず、こどもたちのために具体的な方法を現場に。これしかないのですよね。

投稿: Tom | 2009年4月11日 (土) 21時10分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/502259/44629027

この記事へのトラックバック一覧です: 自立支援のための課題分析について :

« こんなときどうする? | トップページ | 「する・しないカード」4種 »