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2009年6月

「普通」のマナーを身につけること

就労をゴールとした時、本当のゴールとは、「職場でもその人らしさをなくさずに、そこでずっと働くことができる。」ことであると思います。

前回の記事で紹介した会議で、就業・生活支援センターの所長さんが「ごく普通のマナーを身につけていることも大切です」と話されました。あいさつをはじめとする日常のマナーが身についていると就労が定着しやすいということです。このことは確かにそうだろうと納得できます。しかし、自閉症スペクトラムやコミュニケーション障害をもった人の場合はどうでしょう。
うまく人と関わることができないからこそ「困っている」人たちはたくさんいます。
作業はきちんとできるのに、職場でのコミュニケーションが苦手という人も多くいます。

職場がその人の特性に応じた工夫や配慮を行うことができれば、就労率や定着率も今以上に上がっていくと思います。かなり前の記事で紹介したことのあるNTNの「夢工房」では、職場全体で視覚支援の配慮がありました。また、本人が作業しやすいようなジグを同じ職場で働くエンジニアが作ってくれたという話も聞きました。そして、本人用のカームダウンスペースまで作ってくれてたとのことでした。
ここまでは望めないとしても、周囲の理解が「そこでずっと働くことができる。」条件を作っていくことは確かだと思います。
もちろん「普通」のマナーを身につけることも大切ですし、コミュニケーションの能力を高めることも必要です。ただこれらを『就労の必要条件』として位置付けることはやめてほしいと思います。

また、この国の経済状況が障害や特性を持った人たちの就労に大きく影響していることは確かです。しかし、「不況だから仕方ない。」とあきらめるのではなく、すべての人が安心して働き、暮らすことができる福祉政策を求めていくことも大切だと思います。


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進路指導・支援について

進路についての会議で

「どんなところに出す(進学・就職させる)か、ではなく学校にいる3年間でどんな力をつけるか、何が好きか、何でその子が充実した毎日を送ることができるのか、が大切なんだ。」
とベテランの先生が話してくれました。
いわゆる「送り先」を目的にした技能教育ではなく、その子の特性を生かし・伸ばしていく教育の中に必要なスキル指導も含めていくといった「トップダウンとボトムアップの融合」のような観点でお話をされていることに気付きました。

また、就業・生活支援センターの所長さんは
「どんなにうまく就労できたとしても課題は必ず生まれてくる。職場や家庭、関連機関のサポートは常に大切です。」と話された後に、「『~したい。』や『~することが大好き。』という気持ちを持てるような支援をすることが学校教育の段階から重要です。」とも話されていました。

毎日の実践の中で
「楽しく取り組めること」をもう一つ増やしてみませんか?


もうひとつ話題になった
「ごく普通のマナーを身につけること」
これは次の機会に・・・


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何事にも代えがたい


今日も忘れられない光景に出会いました

自分でもどうしようもなく泣き叫んでいる子を
しゃがみこんでしっかりと抱きしめる先生の姿

中央昇降口の真ん中の二人の姿

きっと何事にも代えがたい
愛情を受けてきた人だからこそ
こんな風にしっかりと愛情を込めて
抱きしめることができるのだと思いました

本当に大切なことは
経験とか知識ではなく
「想い」の深さなのですよね


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校内委員会

特別支援教育の校内委員会はどの学校でも定期的に行われていると思います。
具体的なケース検討をしている場合もあれば、校内での支援体制をどのようにしていくかを論議している場合もあると思います。
校内委員会の最も大きな強みは、支援の対象となる「一人の子ども」にそれまで関わってきた教師がその子の成長を含めた多くの観点から意見を述べられることだと思います。
巡回相談やカウンセラーが関わる時間は限られています。ごく限られた情報から判断されるいわゆる「専門家」の意見も参考にしながらも、校内の先生方の総合的な見方・意見を大切にしていってほしいと思います。
その時に大切なことは、共通の「子ども観・発達観」ではないだろうかと最近感じています。
校内の特別支援教育コーディネーターがリードして子どもの「困り感」を中心に据えた方向で支援が行われるような話し合いを行っていくことが大切だと思います。

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いくつかの覚書

これは個人的な覚書(案)です。これからスタッフで具体的に検討したいと思っています。

パニック対応
・原因・きっかけをきちんと見極め、最大レベルに至ることを避ける。
・パニックの原因を除去する、除去できないものに対しては耐性を少しずつ身に付けることを意識する。

感覚遊び
・時間を制限して取り組む。
・砂遊び、水遊び等は見立て遊び、造形活動へ移行できるような見通しを持って行う。
 (コップに水を入れる。水やりをする。遊びながら「やり取り」の練習をする。など)

常同行動
・今できることの持続性を高めていく。
・どんな時に起きやすいかを分析する。
・こだわりを崩す取り組みを行う。代替行動を見つけ、始まる前か直後に移行させる。
・適切な行動への指示に応じられるような練習を行う。

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音楽療法

英語だとミュージックセラピーですね。
このブログでもリンクさせていただいているカリフォルニアのSandieさんのブログにミュージックセラピーのビデオが紹介されていました。(こちら

たくさんの療育法がありますが、音楽や音楽に合わせた動きを利用する方法は大変有効であると実感しています。
音楽やリズム、歌に合わせた、ダンスや手遊び、動作は楽しみながら取り組めるところが一番の利点です。

お家でも、学級でもいろんな「楽しい療育」に挑戦してみてください。

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見通しがもてること

子どもたちが待ちに待ったプールが始まりました。
支援学級のプールは3時間目。1時間目は支援学級での音楽、2時間目は交流学級での図工です。
支援学級の黒板にはAさん用の大きめのスケジュールボードがあります。
朝、プールバッグをもって嬉しそうに教室に入ってきたAさんに、担任はきちんとボードでスケジュールを伝えます。
「プール!」と言って待ち切れなさそうにしているAさん。
朝の会が終わった後、1時間目が終わった後、2時間目が終わった後、担任は携帯用のスケジュール(実は担任が名札と一緒に首からかけているメモ)のそれぞれの項目を線で消し、花丸を書きます。
「がんばったねー、次は~だよ」
きちんと見通しが持てると待つことができます。それまでの活動もうまくいくことが多いようです。
プールのようなとても好きな活動を「がまんさせながら待たせる」のと「見通しをもって、それまでの活動に取り組ませる」のではずいぶん違います。
子どもたちにとって「あるとうれしい」スケジュールをきちんと作っていきたいと思いました。

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「ちょっとひとやすみ」させてあげること

通常学級の中で毎日の学校生活が「しんどく」なってくる子がいます。
教室にいることができなくなったり、体調の不調を訴えることもあるかもしれません。家庭で「登校しぶり」としてあらわれる場合もあれば、学校で不適応としてあらわれる場合もあります。
教師や保護者は、「大丈夫、がんばれ」と子どもに頑張ることを要求します。
でも子どもの不適応は「いままで精一杯頑張ってきたけれど、これ以上は無理だ。」という心の叫びであることが多いと考えてください。そんな子たちには無理をさせないで、「ちょっとひとやすみ」させてあげることが大切であると思います。不適応の原因を「子どもの中」に求めないでください。その「ひとやすみ」の間に、保護者として、担任として、学校として「何ができるか」を考えることが大切なのだと思います。

勉強についていけなくて困っている子には、ていねいな個別指導が必要です。友だち関係がうまくいかずに不安定になっている子には、周りの子どもへの指導も必要です。家庭で困難な状況に置かれている子には、関連機関との連携が必要です。落ち着かない学級が苦痛な子には、担任や学級自体が変わることが必要になります。
「ひとやすみ」している間に、周りの環境が少しでもその子にとって楽なものに変わっていれば、きっとその子は戻ってこれると思います。

子どもの「しんどさ」を受け止めて、周りの環境を変えてあげられる親や教師でありたいものです。

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たった4ページですが・・・

「月刊 生徒指導」 7月号”特別支援教育特集”に原稿を書きました。原稿のベースはこのブログの「通常学級における発達支援」です。
大きな書店で立ち読みされるかこちらから購入していただけると幸いです。


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IEPを身近なものに

IEP(個別の支援計画)は学校の書庫の中に大切に保管されていると思いますが、その内容は身近な日々の実践に生かすことを心がけたいものです。
年度当初に作成したIEPを定期的に見直しながら取り組みを行うことと、全体的なIEPに基づいた、具体的な支援・指導・取り組みのIEP、最も細かい単位行動に対するIEPまで生かしていくことが大切です。

今日は学校の会議が終わってから、IEPを「相棒」と2人で広げてこれまでの2カ月間を振り返りながら話していました。2人目のお子さんの分が終わった時(18:00)に、金曜日放課後恒例の職場レクバレーのお誘い・・・
残りのお子さんの分は来週にして、2人でバレーに参加。
IEPを身近なものにしようとしているからこそ、こういうこともできるのかもしれません。(かなり強引な論理展開ですね)


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アドバイスを受けるということ

自分自身でこうした方が良いと思っていても、一直線にそれに向かっていくことができないときがあります。
そんな時は、いつもはアドバイスする側にいるとしても、アドバイスを受けることがとても大事だと実感しています。
助言してくれる人は丁寧に話を聞き、とても温かいアドバイスをしてくれます。
自分の考えと同じことをアドバイスされたら、「そうか、やっぱり間違っていなかったんだ」と勇気がわきます。
ちがうアプローチのしかたをアドバイスされたら、「なるほど、それもやってみよう」と元気が出ます。
いっぱい聞ける謙虚さと、いっぱい聞いてもらえる専門性をこれからも身につけていきたいと思いました。

P.S. 話していて、いつも「いいですねえ」とほめてもらえるのはスタッフについてです。スタッフに恵まれていることを、うんと感謝しています。

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「自閉症児のための明るい療育相談室」

「自閉症児のための明るい療育相談室」
親と教師のための楽しいABA講座 
学苑社 2500円

著者は奥田健次氏と小林重雄氏です。
つまり、日本を代表するABAの大家であり実践者でもあります。
私は個人的には小林先生との接点が多かったので、どちらかというと小林派です。

なぜこんなことを書くかというとこの本、54の質問に対して両氏がABAに基づいたそれぞれの回答を紹介しているという大変ユニークなつくりだからです。

この本に関してはすでに「そらパパ」や「サンタさん」のブログでも紹介されているのでそちらも参考にしてください。

「なーるほど、そうか」「目からうろこ」「やっぱりなあ」と感心する項目がまちがいなくあります。
☆5つ!お勧めの一冊です。

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betterをねらっていく

はじめにお断り、これは「独りごと」です。

betterをねらっていくということは、
bestをねらわないということになるかもしれない。

しかし、bestに遠大な計画を立て、膨大な労力を傾けるよりは
ちょっとした工夫でbetterをねらう・・・

この方が効率的かもしれない。
子どもさんにとっても楽かもしれない。

限られた条件を嘆くよりは、
限られた条件のせいにするよりは、
できるだけ今の条件でbetterをねらっていく。

そういうスタンスで
restart
そう、スタートは何回あってもいいものね。

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自閉症児の挑戦!

親ごさんのブログの紹介です。

南カリフォルニアにお住まいのSandieさんは重度自閉症児と高機能自閉症児の2人のお子さんの親ごさんです。
この「自閉症児の挑戦」というサイトには、学校や家庭などでの日常的な取り組みが紹介されています。
日本での取り組みとの違いがよくわかる(ある意味うらやましい!)内容です。

学ぶべきことがたくさんあるなあと思いました。

「自閉症児の挑戦!」


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「変わる」ことができるのか?

「子どもが変わるのではなく、自分が変わった。」と話してくれた担任の先生がいました。
今、自分の学級のことで「困っている」担任の先生にこのことを話したら、真剣に受け止めてもらえました。
成長していくのは子どもだけでなく、先生も同様なのだと思います。
もっとも必要なことは「きっかけ」ではないかと思っています。そのきっかけが「困っている」子どもたちから発されるSOSの場合もあります。そのSOSは「助けて」という言葉ではなく、勝手なことをしたり、エスケープをしたり、授業を妨害したりすることで表現されることの方が多いのかもしれません。
SOSを受け止めて、きちんと子どもの言動を教師が理解してあげることが大切なのだと思います。

教室に居ずらい子どもに対して、「私が認めることで、教室に居やすくさせてあげる。」と明快に話してくれた先生もみえました。自らの支援を振り返ることができる先生がもっとも求められている先生なんだと思います。

今までの自分を「変える」ことが適切な支援の第一歩だといえると思います。


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教材紹介のページ

一人ひとりのお子さんに応じた教材はとても大切です。
しかし、支援学級は支援学校に比べるとスタッフの数も少ないですし、在籍するお子さんたちの課題もより幅が広いことが多く、教材作りに困ることが多いことがあると思います。また、担当者も数年で変わることも多いので教材の蓄積が少ないこともあるようです。

「トミー」のページという教材紹介のサイトを見つけました。
自作の教材やプリントアウトして使える教材など種類も多くすぐ使えるものが多いと思いました。
また、これからの教材づくりの参考にもなると思います。


アドレスはこちら↓
http://homepage2.nifty.com/tomy_s/printindex.htm

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