「普通」のマナーを身につけること
就労をゴールとした時、本当のゴールとは、「職場でもその人らしさをなくさずに、そこでずっと働くことができる。」ことであると思います。
前回の記事で紹介した会議で、就業・生活支援センターの所長さんが「ごく普通のマナーを身につけていることも大切です」と話されました。あいさつをはじめとする日常のマナーが身についていると就労が定着しやすいということです。このことは確かにそうだろうと納得できます。しかし、自閉症スペクトラムやコミュニケーション障害をもった人の場合はどうでしょう。
うまく人と関わることができないからこそ「困っている」人たちはたくさんいます。
作業はきちんとできるのに、職場でのコミュニケーションが苦手という人も多くいます。
職場がその人の特性に応じた工夫や配慮を行うことができれば、就労率や定着率も今以上に上がっていくと思います。かなり前の記事で紹介したことのあるNTNの「夢工房」では、職場全体で視覚支援の配慮がありました。また、本人が作業しやすいようなジグを同じ職場で働くエンジニアが作ってくれたという話も聞きました。そして、本人用のカームダウンスペースまで作ってくれてたとのことでした。
ここまでは望めないとしても、周囲の理解が「そこでずっと働くことができる。」条件を作っていくことは確かだと思います。
もちろん「普通」のマナーを身につけることも大切ですし、コミュニケーションの能力を高めることも必要です。ただこれらを『就労の必要条件』として位置付けることはやめてほしいと思います。
また、この国の経済状況が障害や特性を持った人たちの就労に大きく影響していることは確かです。しかし、「不況だから仕方ない。」とあきらめるのではなく、すべての人が安心して働き、暮らすことができる福祉政策を求めていくことも大切だと思います。
| 固定リンク | コメント (2) | トラックバック (0)


最近のコメント