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2010年9月

「まごびき」

さっそくグーグルスカラで調べてみたら


白石(2005)は自閉症児の虐待予防のポイントとして以下の 6 点を挙げている。
①療育の責任を母親だけに負わせないように父親の参加を促す,
②日常生活場面においても夫婦の協力を強く促す,
③療育の成果をあげ,子どもに対するネガティブなイメージをポジティブなものに変換させる,
④両親・家族に療育の効果を具体的に説明して,それが日常生活に取り入れられ定着するように働きかける,
⑤夫婦以外の家族構成員の理解や協力を促す,
⑥地域の中で子どもと暮らしていくことが容易になるように地域の情報や社会資源の活用についてレクチャーする。

「発達障害と不適応」問題の研究動向と課題(横谷祐輔・田部絢子・石川衣紀・髙橋智)より

続きにもうひとつ「まごびき」があります。


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「発達障害と虐待」

相談活動を行っていると大変深刻なケースに出会うこともあります。
「虐待」が行われている場合は、親ごさんとの面談は大変慎重にかつ計画的に行わなければなりません。
「発達障害からくる育てにくさ」が「虐待」を引き起こしているケースが増えています。このような場合、以下のような手順が大切だと考えています。

①学校での様子や子どもの特性の把握・アセスメントを事前にしておくこと。
②家庭での子どもの言動をしっかりとリアルに把握すること。(語ってもらうこと。)
③その中で、親ごさんが「しんどい」と感じていることを具体的に語ってもらうこと。
④親ごさんに「障害や特性」について丁寧に説明して、理解をきちんとしてもらうこと。
⑤子どもの言動の「理由・原因」を共に考えること。
⑥具体的に家庭で「どうしたらうまくいくのか」という方法を共に考えること。
⑥必要な時にすぐサポートが受けられる体制を学校・関連機関が協力して作ること。
⑦長い間隔をあけずに、何回も相談を行い「うまくいったこと」への評価・フィードバックを行うこと。

よく「共感的理解」が必要と言われますが、必要なのは親ごさんの「正しい認識と正しい対応」だと思います。親ごさんの行為を責めても問題が解決しないのと同じように、心情的な部分へのアプローチだけでも「虐待」はなくならないと思います。

必要なことは、「保護者支援」と「ペアレントトレーニング」だと思います。研究者でこのあたりのことに取り組んでいる人をこれから探してみることにします。


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読者の方へのお願い

たくさんの方にこのブログを読んでいただいています。
2007年の11月にこのブログを始めたころは1日のアクセスが30程度でした。今はその10倍以上のアクセスがあります。そして、プラウザにブックマークされている方も2000名ほどみえるようです。
ブログランキングもいつも上の方にいさせてもらってます。

そんな、読者のあなたに感謝しながら、もう一度のお願いです。

「ぼくはうみがみたくなりました」をぜひともご覧ください。
DVDはぜひとも「ぼくうみ」実行委員会から購入をお願いします。

前回の「ぼくうみDVDは実行委員会で!」の記事にご本人の「レインボーおやじ」さんからもコメントをいただきました。
私も彼のケンカにすこし加担したいと思っています。


購入はこちらへ→「ぼうくみ」実行委員会DVD購入ページ 


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「最近、どう?」

職場での立ち話がうんと増えました。

今朝は印刷室で1年生の担任の先生からの相談です。
「まだひらがなが定着していないし、落ち着きがない。1学期にできた計算もできなくなっている。」というお子さんのことでした。
詳しく話を聞いていくと生活自体の中に課題がいくつかみられます。「朝食は食べてこない事が多い、寝る時間もずいぶん遅い・・・」
家庭環境が厳しい子どもは年々増えています。子どもの課題の先に家庭の課題が見えてきた時、まず担任がすべきことは家庭との協力・連携になります。親ごさん自身が「しんどい」思いや生活をしていることを認識することはとても大切だと思います。
共感的な働きかけをしながら、子どものために何ができるかを相談し合うことができれば第1段階はクリアできると思います。
「どんなものでもいいから何かを食べさせてもらうこと。寝る時間を問題にするのではなく、起きる時間をきちんと守れるような工夫をしてもらうこと。」このあたりから始められそうでした。

職員室に戻ってからは投薬を受けている子の担任の先生と副作用のチェックについて。これはこのブログの記事をまとめた文書を渡しながらなので、簡単に話すだけですみました。

土曜参観が終った廊下で、親ごさんから呼びとめられて、「子育て不安」になっているらしい他の親ごさんのことについて・・・

帰りがけの支援員さんと「支援のありかた」について、この支援員さんはとっても思いやりのある方なので子どもたちからも好かれています。

勤務校では巡回訪問の時のようにしっかりと時間は取れませんが、何回も話すことができる利点もあります。
ちょっと気になることがあったら、「最近、どう?」って声がかけられるサポーターでありたいと思っています。


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「うまくいくための術」

月例の情報交換の場で、担任の先生から「野外教室参加をきっかけに、学校での行動がたいへん落ち着いてきた。友だちとの関係も改善され、自覚的に学習に取り組む姿勢がみられるようになった。」という報告がありました。
また、違う学年の先生からは「それまで登校渋りが顕著だった子が2学期から1人で登校できるようになり、教室にずっといることができるようになった。」という報告もありました。

担任の先生方は、どのような理由で変化が見られたのかは、はっきりとは解らないとのことでしたが、がんばっている今の様子や楽しく友だちとの関われる今の状況を本人が認識し、「このようにすれば、うまくいった。そうしたら楽しい思いがいっぱいできた。」という経験をしていってほしいものだと話しました。

「うまくいくための術(すべ)」を身に付けさせることが本当の支援だと思うのですが、これは「うまくいった」という経験を重ねることでしか身に着かないものだとも言えます。

こういった経験をいくつも積み重ねていけるような学校生活であってほしいものです。

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「ぼくうみ」DVDは実行委員会で!

映画「ぼくはうみがみたくなりました」を個人的に応援しています。

DVD化されることは以前から知っていましたが、販売業界には私たちの理解が及ばないような理不尽もあるようです。
ぜひとも見ていただきたい、買っていただきたい映画ですが・・・
そのへんのネット通販ではなく、「ぼくうみ」実行委員会から購入をぜひともお願いします。
実行委員会買取り分1000枚の何分の一かの購入がこのブログの読者であることを願っています。


詳しくはこちらから→おさんぽいっていいよぉ。

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WISC-Ⅲの解釈は応援メッセージ

今、WISC-Ⅲ検査結果をまとめています。

一般的な解釈の手順ははずさずに、しかも親ごさんや学校の先生が今後の子育てや支援の参考になるような具体的な分析結果になるように努力しています。
しかし、これがなかなか時間のかかる作業です。

検査中の行動観察で見られた「その子らしさ」をどのように捉えるか
「強み」と「弱み」の分析とそれらに対する働きかけ
下がってしまっている「自己評価」をどのように上方修正するか
担任の先生に解ってもらえるような「支援方法」
親ごさんに解ってもらえるような「子ども理解」

本人にとっても、親ごさんや先生にとっても「応援メッセージ」になるものにしたいと思っています。


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「メタ認知」について

「メタ認知」ってなに?って思った方のために

まずはこちらでどうぞ  wiki

また、「メタ認知」には
「認知」だけでなく、もうひとつ「活動」のステップがあります。「活動」とは「認知」をもとに修正を加えていくことをいいます。この「活動」の部分に目を付けることがとても大切だと考えています。


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「ぼくは幼稚園の時よりもこうゆうことが減ってきたんだ」

友だちとのケンカで大暴れをして2人の先生に押さえられていた小1の男の子が、
「すわれるね、すってごらん。20数えてみようか・・・」との声かけで一旦落ち着いた時の言葉です。
まだケンカ相手を殴りたい気持ちでいっぱいだったようですが、「なぐるのとちがうやりかたはないかな、手紙を書くとか・・・」と話すと、「うん書いてみる」と納得したようでした。
彼は手紙に相手の悪口を書き連ねるのではなく「あなたは少しいじわるだ・・・」と書いていたと後で聞きました。

「内省」が育ってくるということは「メタ認知」が育ってくるということです。
今は以前の自分と比べてどうであるのか、どのようにしたらもっとうまくいくのか、そのようなことを彼はきちんと理解できているようでした。これは問題を起こした時に「叱られる」ことでは決して育たない力です。

それまでの、親ごさんや先生方の対応や支援の方法が正しかったといえるケースだなあと思いました。


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「脳科学は、自閉症を克服できるのか」

たいそうなシンポジュウムのテーマです。参加されたシンポジストの中には最後まで企画意図がよくわからないと言っている人までいました。
国立成育医療センターの宮尾益知氏はDefault Mode Network(DMN)や小脳プルキンエ細胞等の最近の研究成果を紹介しながら、自己に関する思考や「体で覚える」といわれるような運動の獲得について、「ミラーニューロン」と「心」との関係などについての考察を話されました。これまでの脳科学等の成果を臨床の観点で整理し意味づけしようとされていました。

自閉症の特徴である「共同注意」「心の論理」「ミラーニューロン」「感情」「メタ認知」等の問題を階層的に捉えて説明され、指定討論者の質問に「メタ認知は言葉で言っても獲得されるものではない。たとえばSSTを行っている場面をVTRで撮影し、自分の行動を客観的に見る等の経験が必要だ。」と答えられていました。
巨大脳やオキシトシン、バゾプレッシンなどについても近年の知見を紹介されました。
また、他のシンポジストからもセロトニントランスポーターの低下はとんでもないレベルであることや賦活しない部位をトレーニングによって賦活していく可能性について、つまり成長発達の過程の中で「その子独自のバイパスをはりめぐらせている」ことなどが話されました。

よくPDDやアスペルガーの人は「わがまま」だとか「人の気持ちを考えない」とか言われますが、どのような理由(仕組み)でそのようになっているかを知ることはとても大切なことだと思いました。
自分の考えや気持ちをきちんと「知る」こと、他の人の考えや気持ちを「理解する」ことの手立てとしてSSTやソーシャルストーリー、コミック会話等があります。
特性を理解し環境を調整しながらも、うまくやっていく「すべ」を身につけさせていく。つまり適切なバイパスをいくつも作るためのサポートをすることが私たちの仕事だと思いました。


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「うれしい!字がもらえた」

佐々木正美先生が講演の中で話された成人の方の言葉です。

その方は新幹線で倉敷に向かう時に乗り過ごしてしまい、どうしたらいいか分からずに小倉まで行ってしまったそうです。何人かの乗務員にどうしたらいいか聞いても、「こうしてください」と話すだけだったので、どうしても理解ができなかったということです。最後に小倉で尋ねた人がメモに戻り方を書いてくれたそうです。その時の言葉が「うれしい!字がもらえた」だったということです。

「混乱していると意味が取れなくなる。」「言葉ではわからない。」・・・
自閉症スペクトラムの人たちの安定した適応は、周囲の人の理解や協力が必要。適応した中でそれぞれの能力を発揮していくことが「幸せな生活」につながる。そのためには逆に私たちが自閉症の人々の世界に適応できるかどうかということが大切であると話されていました。


また、お話の中では、状況や他人の考えを書いて本人に読ませて理解を促す「ソーシャルストーリー」や文章や絵を書きながら会話を進める「コミック会話」なども紹介されていました。このあたりのことは今日出会った2人の子どもたちのことと重ねて次の機会に書く予定です。そうそう、メタ認知についても・・・

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自閉症スペクトラム学会第9回研究大会に

今週末は宇都宮で行われる自閉症スペクトラム学会第9回研究大会に参加します。

テーマは「自閉症の人の社会参加~地域で幸せに暮らすために~」です。
研究大会のテーマとして「幸せ」がうたわれていること自体とてもこの学会らしいのです。研究者よりも常に現場の第一線で自閉症の人たちにかかわっている人たちの参加が多いこの学会の大会では、日常的な実践にも出会うことができます。
もちろん第一人者の方のお話も聞けます。
今回の記念講演は佐々木正美氏。特別講演は内山登紀夫氏。
シンポジウムや口頭発表では服巻智子・繁氏、柘植雅義氏、門眞一郎氏、そして太田昌孝氏のお話しを聞けることを楽しみにしています。


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「話すことが苦手な子」のために

「選択性緘黙」や「場面緘黙」と呼ばれている子どもたちがいます。
専門家と言われている人でも、これが「診断名」であることを忘れて、家や親しい友だちとは話せるのに、学校などでは話すことが苦手な子どもたちのことを「場面緘黙児」といっている場面に何回か出会いました。

診断は専門医にまかせることにして、身近にいる「話すことが苦手な子」にどのように対応していったらよいか考えてみました。(関係者・保護者のサイトを参考にしました。)

まず大切なことは「やってはならない対応」をやらないことです。(できないことに焦点を当てても問題が解決しないことはどのお子さんにもあてはまることです。)
・話さない事を責める
・話す練習をさせる
・周囲の視線にさらす
・特別扱いをする
これらの対応は状況を悪化させると言えます。

正しい対応としては、
・なぜ話すことが苦手なのかを理解する
・その子のおかれている状況を理解する
・親ごさんとの連携
・安心できる環境を作る
・できることを見つけ褒める
・話すこと以外でのコミュニケーションを豊かにする
・クラスの子どもの理解と協力
などが考えられます。

話せない(できない)ことにとらわれていると、そのほかの多くのできることに悪影響を及ぼすことになります。一番大切なことは「二次障害」に追い込むことがないようにすることです。

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