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学力の定着を阻んでいるもの

「低学力」が主訴で観察や相談を行ったお子さんのケースです。

担任の先生は大変真面目に取り組んではいただいていたのですが、なにせ通常学級で担任1人が他の子と一緒に指導をする状況では限界がありました。最近、学校長が動いてくれて非常勤の加配を週に何時間か付けることができ、TTでの授業を行っていました。

授業の参観や担任との懇談の中で気づいたことがいくつかありました。それは、
1 その子に合わせたはずの教材(プリント)であるのにレベルが高すぎる。
2 学習場面でも宿題でも課題の量が多すぎる。
3 1時間の活動が見通しを持てるようなものになっていない。
4 その結果、本人の学習に対する意欲が低下している。
ということです。

系統立てたプリント教材を教師が横にいて教えていけば、本人の力がきちんとついていなくてもある程度までできてしまいます。その結果、本人の力が及ばないような高いレベルのところで「習熟」を目指した繰り返し学習が行われていることがよくあります。
このお子さんの場合も「繰り上がりのある足し算」でつまずいていると担任は考えていたようですが、実際には6以上の数が含まれた繰り上がりのない足し算でも、6以上の数の理解でも、さらに言えば5の合成分解でも理解が充分ではありませんでした。
「そのあたりは、簡単にプリントができたので次のプリントと順に進めていたのですが・・・」と担任の先生は話されていました。私が「指ですぐに6や7が出せますか」との問いに「いえ、数えないと出来ないですねえ」とのお返事。繰り上がりの計算練習はこの子にとっては「しんどい」ものだったに違いありません。また、国語の指導についても同様の問題があることもわかりました。

今回のケースでは指導形態を1対1の個別指導に変えることや本人の到達度を明らかにして指導課程をきちんと組み直すことをお願いしてきました。(もちろんプリントだけでなく具体物を使った操作経験の必要性も・・・)

「本人が進んで楽しく取り組めるレベル」の繰り返しによる積み上げなしには学力の定着は望めません。

どうも「教師」は「これの次はこれ、今度はもっと速く・・・」と欲張って、目に見える所ばかりにこだわり、正しいアセスメントをすることができなくなる傾向があるようです。
「なぜこの子はできないのだろう」と考えるときに、まずは今までの取り組みがどうだったかを振り返ることが大切だと思いました。

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