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2011年11月

大詰め

就学支援委員会の活動も大詰めを迎えています。
2012年度入学の児童・生徒の最終会議でも論議を尽くしました。
きめの細かいデータと観察者の報告もあるのですが、委員の中からはたくさんの質問や意見が出されます。
就学相談の申し込みが遅れたあるお子さんの就学先を巡っての論議の結果は、異例ともいえるこの時期からの2次観察でした。すでに就学前検診も終えているため、小学校からの聞き取りも行います。
これはギリギリまで最善を尽くしたいという委員の意向の反映だと言えます。

中学校等への進学についても、認定就学のケースや支援学校への判定変更のケースなど多岐に渡りました。
親ごさんの意向もくみながらていねいな話し合いが行われました。

委員は常に「この子にとって最もふさわしい支援とは」を念頭に活動を行っています。県との関係では、時には、アクロバティックな手法を使っての軟着陸もありました。
このあたりの杓子定規でないところがお役所仕事らしくなくていいなあと思います。

全ての子が、笑顔で希望に満ちた春を迎えられるようにと願っています。

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授業はじめの10数秒

3年生の算数の授業です。

担任の先生が、「机の上は」とはっきりした声で言います。子どもたちは短く「ハイ」と応えます。
「ノート、下敷き、筆箱。以上」と先生が続けます。
10数秒後、みんなが用意できた頃合いを見計らって「出したら黒板、見る。」と先生が言います。

子どもたちが顔を上げると、黒板には1mほどの赤いビニールのテープが貼ってあります。

もう、子どもたちはこのテープが何なのだろうと興味深々の様子です。
「これ何cmぐらいの長さやと思う?」
こんな発問から「分数」の導入の授業が始まりました。
その後の授業の展開も子どもたちの反応も素晴らしいものでした。
歯切れのいい担任の指示とテキパキとした子どもたちの動きがとても印象的な授業でした。

子どもたちに力をつけるためには、そのベースとなる「学習に対する姿勢」をきちんと身につけさせることは大切です。「学習規律」などという言い方もしますが、ある意味「躾」のようなものかもしれません。

授業のはじめの10数秒で30数人の子どもたちがきちんと授業に向かっていく。
これは「わかる授業」のために大切なことなのだと思うのです。

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RTIについて

RTI(Response to Intervention/Instruction)について少し調べていたら、ちょうど特別支援教育ネットワークのMLで以下のような記事の紹介がありました。→こちら

これは特総研の海津研究員らの「通常学級における多層指導モデル(MIM)の効果」を参考にしたものです。

この論文のプレビューはこちら

論文内容等の紹介・要約はしませんが、MIMが「特殊音節の指導」だけにとどまらず、入門期のどの指導内容でも必要なアプローチであることは明らかだと思いました。

実はこれって、取り立てて最新のアプローチではなく、小学1年生を何回も担当している「ベテラン」教師が持っているスキルだと思うのです。
つまづきやすい子にもわかりやすい指導、幾層にも重なった繰り返しの指導、楽しみながら学ばせる指導。
このあたりのことをきちんと系統的にまとめていく仕事もしていかなければと思います。


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"We are on your side."

お子さんの支援について、なかなか親ごさんと学校が歩み寄れないケースがありました。その間に入って、今後の支援の方向性を調整していく、正に「コーディネーター」としての手腕を問われる相談でした。

客観的なデータをもとに、お子さんにとって今どんな支援が必要なのかをきちんと話していくと、親ごさんと学校の一致点が見えてきます。
親ごさんの方から積極的な提案をいただくこともできました。

案外意地を張っているのは学校側なのかもしれないと感じることもありました。これまでの、なんらかの小さな行き違いから双方が協力できなくなっていることは、お子さんにとって本当に大きなマイナスなのです。
支援は学校がお子さんや親ごさんに寄り添ってこそスタートできるものなのだと思います。

"We are on your side."

と、しっかり言える支援者でありたいものです。


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親ごさんの言葉

「この子は、この子のことを理解してくれる担任の先生と、この子のことをきちんと説明してくれる先生の2人の先生に出会えて幸せです。」

巡回相談でのAさんの親ごさんの言葉です。
幼稚園の時から、乱暴だったり、勝手な行動が目立ったりしたため、教師から注意されてばかりだったAさん。Aさんの親ごさんは「問題行動」の報告や苦情ばかりを聞かされるため、園・学校不信になっていたようです。
小学校に入ってからも、学校からの働きかけに対して協力的ではなかったということですが、今年になってからは今の担任の努力もあり、少しずつ信頼関係を作り上げることができたようです。
検査も行いAさんの得手・不得手も明らかになりました。
今後の支援をこれから親ごさんと共に話しあいながら進めていきたいと考えています。

「この学校に通わせてよかった。」と今度は言ってもらえるようにしなければならいと思っています。

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学年集団を育てる

学校というところは、個の集合体です。個にはそれぞれの特徴なり、特性が当然あります。
それぞれの個を活かした教育活動をするためには、集団の質が大変重要になってきます。

これまでも学級集団の質や許容度の高い集団の必要性については記事にしてきましたが、学年全体としての取り組みが最も効果的であると考えています。

今年、ある小学校での巡回訪問は「ある特定の子ども」に対してではなく、学校全体、全クラスの観察・相談として行ってきました。この学校の校長や校内CO(特別支援教育コーディネーター)は個への対応だけでは解決は難しいと考えているからです。

観察後の学年団の先生方との話し合いでは、教科の単元の内容から難易度の話しもすれば、学年全体としての集団の質を上げるために、学年集会や行事の取り組みの話しもします。また一部の教科での担任の入れ替えなどの様々な取り組みを通じて、子ども理解を深めると共に「互いに支え、励まし合える」集団作りに取り組んでいます。
もちろんその中で支援の対象になるお子さんの活躍の場面などを意図的に作っていきます。教師はいつも「誉める」ための仕掛けを用意するようにしています。つまり、私や学校長・校内COを含めた拡大「学年会」を毎回やっているのです。

「前進的」な雰囲気のある集団は、違いや短所をあげつらったり、攻撃的になることはありません。それぞれの子どもの短所や苦手なことでなく、長所やがんばっているところを認めあえる集団になります。実際、仲良しの友だちは教師よりもその子のことを理解し、寛容であることが多いのです。

学年全体が成長する中で「困難」な課題を抱えていた子も、生き生きと活動できるようになってきています。

(実は、このことを他の学校に般化するためには、教師集団をどう高めるかという課題に行きつくのです・・・)


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文字獲得のための音韻認識について

通所授産施設見学後の駐車場で立ち話をしていたら、支援学級の担任の先生から「ひらがなの定着しにくい子どもにはどのような支援が必要か」とのお尋ねがありました。
リンゴの絵カードと一緒にりんごと読めるが、「り」だけでは読めない自閉症スペクトラムのお子さんについての相談でした。

とりあえずその場では「モーラ:音韻分解」のていねいな指導がとても大事であることをお話させていただきました。
もちろんモーラ課題だけでは十分ではないので、文字獲得のために必要な課題を改めて記事にしておきます。

書き課題:自分の名前が書ける子に、「くつ」「みかん」「ひまわり」などの単語を書かせる課題。

一音欠如課題:たとえば「かぶ○むし」や「おに○さん」などのように、真ん中の文字を発音せずに抜けている音を言わせたり(一音欠如抽出)、予想させたり(一音欠如予想)する課題。

組み立て課題:バラバラの文字カードを指示された単語(2文字~5文字)に並べて読ませる課題

音韻抽出:モーラ課題(2~5文字の絵カードを見せて等間隔に置いた7つの積木を文字数の分だけ左から叩いていく課題。)の積木を左から順に「ここの音何だった?」と指差して順に音をひろっていく課題。

これらの課題を行っていくと、何で「つまずいている」のかが判ってきます。

日本語の基本的音節分解ができるのは通常4歳半と言われています。また、MAで比較した場合、5歳で「書き」と「一音欠如抽出」の通過率は同じ4割弱のようです。知的発達のレベルに応じた課題に取り組んでいくことは支援学級では必須となります。

障害別での調査ではダウン症児は音韻分析の力が弱く、自閉症スペクトラム児はこれらの音韻課題自体のルールが理解しにくいとの報告もあります。また、自分の名前が書けても、それを音韻分解できないお子さんもいます。「いつかは身に付くだろう。」と「書きとり」ばかりさせていても効果的ではないことは明らかです。

支援学級での「文字指導」を「音韻認識」の観点で振り返ってみることはとても大切なことだと思います。

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自閉症スペクトラムアウェアネス その2

「自閉症スペクトラムアウェアネス協会(架空)ポスター」のアイデアだけはいっぱいでてきますww

「えらぶことがすき」
なんてゆうコピーには、えらぶメモの写真も、バイキングレストランの写真も、レゴとミニカーの写真もどれもピッタリのような気がしています。

「みえるとあんしん」
というコピーには、スケージュールが写真などで視覚化してある、わくわくするような楽しい一日がお似合いです。

「ともだちだいすき」
では、AくんとAくんの交流学級の男の子たちが仲良くAくんのお気に入りの図鑑をのぞいている写真。

「できたよ ほらね」
自分の得意なことができたときの「誇らしげ」なBさんの写真。
(下の2つは私の学級での出来事なのでホントのポスターにはできませんが)


一般の人だけではなく、自閉症スペクトラム児の療育や教育に関わっている人たちに見てほしいポスターも、とてもたくさん作れるような気がしています。

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自閉症スペクトラムアウェアネス

facebookでアメリカのAutism Awarenessのポスターの紹介がありました。
日本ではこの手の啓蒙活動ってあまり進んでいないのが現状です。

日本語でもこうゆうポスターを作ったらどうだろうと思い、試しに作ってみました。

Awareness

みんなでいろんなポスター作ってみませんか?

(もちろん「自閉症スペクトラムアウェアネス」という団体は架空のものです。)

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君に幸せあれ その2

1

今日は教え子の結婚式でした。

小学校時代は本当におとなしくて目立たないお子さんでしたが

中学校に行ってから私の誕生日にサプライズをしてくれたり

同窓会を企画して楽しい会を開いてくれるなど

優しい思いやりと行動力を持ち合わせた

素敵な女性に成長してくれました


目立たなくても

大きなエピソードなどなくても

思いやりと優しさとちょっとした行動力を大切にして

おだやかで幸せな家庭を築いていって欲しいと思いました。


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