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覚醒

覚醒とは、脳の目覚めの程度のこと。一般的に覚醒が下がるとぼんやりした状態に、上がると興奮した状態になる。適切な状態であることが、適応的な行動、学習を保障する。

覚醒状態を適切に保つために、感覚刺激や興味ある活動、適切な課題を用いることが有効である
1 覚醒を上げるためには
エアークッション。背伸びなどのストレッチ。体を動かす、歩く、声を出す。
高い所に登る・跳び下りる。トランポリン。マットに挟まれる。ブランコ。鉄棒。
2 覚醒を下げるには
マッサージ。自分の体や好きな感触の物を触る。静かな、暗い環境。

(京都府作業療法士会特別支援教育OTチーム作成「特別支援教育に活かす作業療法の知と技」より)

AD/HDのお子さんに以前処方されていたリタニン(塩酸メチルフェニデート)はアメリカではヘロインなどの麻薬の次のランク(スケジュールⅡ)されている中枢神経刺激剤で、覚醒レベルを上げる作用があります。
AD/HDのお子さんの多動がこの薬で解消される仕組みは、「多動」によって覚醒レベルを上げようとしていることを薬物によって代償していると考えるのか、覚醒レベルが低いことによって「多動」になっている(ある児童精神科ドクターの説明)ことを解消しているのか、ドパミンの調整の問題(注1)なのか私には解りませんが、子どもの覚醒の状態をきちんと把握して、適切に調整できるよう環境を整えたり支援することは重要なことです。

45分の授業の中で、ずっと座って難しい話を聞いているような授業はどの子にも退屈で苦痛を感じるものです。子ども同士での話し合いや作業が適切に授業に組み込まれていたり、課題が適切なものであれば多くの子どもたちは意欲的に参加できるといえます。授業で覚醒レベルを適切にするとは、このような「子どもを主体とした授業」をすることだとも言えるようです。
「多動傾向」のあるお子さんの場合は、より一層の配慮が必要になります。
ある1年担任の先生は、1時間に何回も近くに行って声をかけたり、教師の手伝いをさせることによって教室の中でも動くことを保障したりしていました。これはその子の「覚醒」レベルをコントロールしていたことになるのかもしれないと思いました。

子どもの行動を「覚醒」レベルで見直すことは大切なのかもしれません。
正直なところ、私にはまだ解らない、理解できていないことが多いのですが・・・


(注1)メチルフェニデートによる ADHD の症状改善の作用機序は詳しくは知られていない。ADHD は脳内のドパミンの不均衡によって起こると考えられている。メチルフェニデートはドパミンの再吸収阻害剤として働くとされる。すなわち、シナプス間隙からドパミンを神経細胞内に再取り込みするトランスポーターをブロックすることにより、シナプス間隙のドパミンの量を増加させる。原文はこちら

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