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プラセボ8:少量11:多量12

最近、コンサータからストラテラに投薬が変わったお子さんが増えています。
そこで、少し調べて見ました。

ストラテラ(アトモキセチン塩酸塩)について「お薬110」では、
”注意欠陥・多動性障害に有効です。詳しい作用機序はよく分かっていませんが、脳の神経で働いている神経伝達物質のノルアドレナリンの増加が、集中力や注意力を高めるなど諸症状の改善に関係していると考えられています。”
とあります。つまりコンサータ(メチルフェニデート徐放剤)と同様、どうして作用するのかは明らかにされていません。どちらも結果的にノルアドレナリンだけでなくドーパミンも増やすことでは似ています。

”脳の前頭前野の神経終末にあるノルアドレナリントランスポーターを選択的に阻害し、ノルアドレナリンあるいはドパミンの再取り込みを阻止することで、これらの神経伝達物質の濃度を上昇させます。なお、線条体と依存形成にかかわる側座核ではドパミン濃度は上昇せず、依存・乱用につながる危険性は極めて低いとされます。”
とも書かれています。これは、リタニン(メチルフェニデート)が乱用され社会問題になったことが行間に読み取れます。

ストラテラの臨床試験のデータとしては、
”注意欠陥・多動性障害をもつ子供を対象とした臨床試験がおこなわれています。58人はこの薬を少な目(1.2mg/kg)に、別の60人は多め目(1.8mg/kg)に服用し、また別の61人はプラセボ(にせ薬)を服用してもらい、それぞれの効果を比較する試験です。効果の判定は、学校生活での不注意や多動・衝動性に関する行動を18項目ごとに4段階(0点~3点)で評価し、その合計点の変化量で比較します。
服薬2ヶ月後の試験結果は、この薬を少な目に飲んでいた子供達は平均11点低下(33点→22点)、多めに飲んでいた子供達は平均12点低下(32点→20点)、プラセボの子供達は8点低下(32点→24点)しました。期待ほどの差はでませんでしたが、この薬のほうが下げ幅が大きく、プラセボよりも症状が軽くなる傾向が示されたわけです(少な目の服用量では統計学的な有意差は認めらませんでした)”
とあります。
国内の臨床データがこの程度で認可されることに、すこし驚いているのですが、
「プラセボ8:少量11:多量12」の臨床結果を、担当医だけでなく、親ごさんや当事者本人もきちんと知っておいて服用するべきだと思いました。
平均差3では有意差はなく、平均差4では有意差があるとされ認可された薬を「治療薬」というのはどうなんだろうと「素人」の私は思ったのです。

支援の現場では、「医療につなげれば、薬を飲めば」と安易な「丸投げ」がなくなったわけではありません。
私たちの支援には、プラセボ薬の原料の「乳糖やデンプン」以上の効果があると自覚しておかなければいけないと考えたのでした。

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