カテゴリー「臨床発達心理士」の記事

第13回日本臨床発達心理士会全国大会

「第13回日本臨床発達心理士会全国大会」の大会プログラムが今日届きました。

9月30日・10月1日の2日間、つくば国際会議場で行われます。

記念講演Ⅰ「応用行動分析の活用」
記念講演Ⅱ「自閉症児の新しいアセスメント」
企画シンポジウム「就学につなげる幼児のアセスメント」

これだけ見ただけでも、今までやってきたことの「ど真ん中」なので、ワクワクしています。

基調講演や実践セミナーにも「アセスメント」の文字がたくさん見られます。
私たち、「臨床発達心理士」の向かっていくところが、一番示されている大会のような気がしています。

もちろん「公認心理師」についてなんていう「説明会」もあります。

三重からつくば行くとなると、前泊しないと間に合わないようで、これが一番の「課題」です・・・

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「今が100点」

「今が100点だと思っています」

就学相談で出会ったお母さんの一言です。

これまで大変なご苦労をされてきた、お母さんのこの一言の重みに、大きくうなずくだけでなく、涙が出そうになったのでした。

この子なりの成長を認め、この子が笑顔でずっといられるようにするために、私たちができることは、とてもたくさんあるのだと、改めて強く感じたのでした。

そして、
どの子も「今が100点」と思ってもらえる資格があるのだ。
とも思ったのでした。

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就学相談のテストバッテリー改訂しました

前回の記事で紹介した、テストバッテリーを就学相談で使ってみました。

このようなフォームがあるとスムーズに検査が行えると実感したのですが、ちょっとマイナーチェンジも必要と感じたので、改訂してみました。

変更点は、以下の2点です。

年長児が図形模写をしやすいサイズに拡大するために、用紙を縦位置に。

今年の相談の「バディ」が採用していた「色の名称」(3:6~4:0才)も入れてみました。

お気づきかもしれませんが、このテストは左右の利き手に対応しています。

「TVV2.xlsx」をダウンロード

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参考にされたい方はメールまたはコメントでご連絡ください。

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「新版K式発達検査」から就学相談時検査のテストバッテリーを作成しました

6月24日から4日間、京都国際福祉センターで「新版K式発達検査技術講習会」に参加してきました。

最終日には幼稚園での検査実習まで行った、大変充実した研修会でした。(研修会の感想は別の機会に。)
就学相談や巡回訪問の隙間をねらっての参加でしたが、収穫がとても多くありました。

まず、最初に考えたのは、就学相談時検査のテストバッテリー作成です。
我が街の就学相談時検査はDAM、PVT-R、園記入の津守式の3つです。
それ以外のバッテリーとして、それぞれの就学相談委員が簡単な描画や数の検査を行っていました。

そこで、「新版K式」の検査項目を参考に簡単なバッテリーを作成しました。
DAMやPVT-Rでは測れない、描画や数の概念を測れるものにしてみました。
もし、参考になるのでしたらご覧ください。

「syugakusoudannTV.xlsx」をダウンロード

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〇か×でなく

知り合いのスクールカウンセラーから、WISC4の解釈について相談を受けました。

私も少し関わらせていただいたお子さんの検査結果についてです。
ある下位検査の結果が極端に低いことをどう解釈したらいいかわからないとのことでした。
(もちろん守秘義務等の関係でお子さんのことも、検査項目・内容なども具体的には書けませんが・・・)

彼女の書きこんだ検査用紙には、大変詳しく検査時にお子さんがどのように正答したのか、どんな誤答をしたのかが書かれていました。

問題となった下位検査を一問ずつ2人で見直していくと、単に正答・誤答というレベルではなく、どのような方略で解答を導き出しているのかが明らかになってきました。また、プランニングや注意の「特性」も仮説レベルではあるのですが見えてくるのでした。

その後は、その仮説を踏まえて、お子さんの担任と3人で今後の支援について話をさせていただきました。

検査は〇か×かだけでなく、その子の「認知特性」=「がんばりかた」を見定め、どのようにアシストしていくかを大事にしたいものだと改めて思うのでした。

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どんな支援が「適切」なのか?

今日は巡回相談でした。

特別支援の必要な児童への「支援の方略」をアドバイスすることが私の本来の仕事なですが、
今日は、明らかに「愛着形成」の課題が見えるお子さんでした。

いわゆる、大変困った「問題行動」も、その子にとっては「メリットの法則」に則っていたのでした。それらの「行動」の原因が明らかになれば、対応策も明らかになるものなのです。

どんな支援が必要なのか、家庭環境を、保護者を、「変えられない」のだとしたら、学校が、担任が何ができるのか・・・

先ずは、本人の「自己有用感」を高めていくこと、そのためには「集団学級作り」が必須であること。クラスの友だちや担任に「ありがとう」と言ってもらえるような経験がとても重要であること。そのための仕掛けを意図的に担任が仕掛けることが大切であることなどと、アドバイスさせていただきました。

また、クラスの友だち同士が、丸ごと「認め合える」そんな関係作りが大切であることなどもお話しさせていただきました。
「特別な支援」は実は「個人」に対してよりも、ずっと「集団」に対しての方が有効なのだと考えています。

「自己有用感」は一旦他人を通することを経ないと獲得できないものです。そして「自己有用観」なしには「自己肯定感」は成立しないと考えています。

子どもたちの「しんどい」状況を、しっかりと分析し、できることからこつこつと長い時間をかけながら「支援」することが今求められているといえます。

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とりあず、自らの「愛着形成」を振り帰ってみること

岡田尊司著「発達障害と呼ばないで」(幻冬舎新書)を読みました。

「愛着障害」については、「発達障害」と共にずっと関心を持ってきたキーワードです。

「発達よりも愛着が幸福を左右する」(P92)の見出しに、大いに賛同するのです。

子どもたちの「今の姿」を高いモーメントから「見立て」をするのではなく、自らの「愛着形成」を振り返りながら、子どもの「それ」に寄り添うことができるのか・・・
そこが一番の「支援のスタート」だと思うのです。

本書の内容については読んでいただくのが一番なので要約は省きますが、読後、何よりも自分自身を分析できなければ、「支援」の立場にはまず立てないと思ったのです。

とても私的なことですが、私は年長の年まではきっと誰にも負けないぐらい幸せだったのだと思うのです。その次の年、4才上の兄が白血病の発病し、亡くなるまでの3年とその後の父との別れ・・・
それからの気丈な母の「愛情」が、今の私の「愛着形成」だったと思うのです。

小学1年生の時に50円玉を握って即席ラーメンを1人で買いに行って食べたことも、
兄が亡くなってから、「天才気質」の兄と比べることもなく「不出来」な弟を精一杯愛して女手一つで育ててくれた母がいたことが・・・

これまでの巡回訪問で、母親支援が決定的な解決策になるケースは山ほど経験してきました。

「愛着形成」が「できない親」と、「してもらえない子」への「支援」は高いところからではなく、同じ「幸福や不幸」体験からスタートしたほうがいいのだと思うのでした。

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この秋のテーマ

この秋、取り組みたい「テーマ」は以下の3つです。

その1
11月12・13日に開催される「DN-CAS講習会」のための予習&復習

その2
愛着障害と「回避生」愛着障害

その3
「認知特性」とそのアセスメント

ここで還流できるように頑張ります♪

参考文献はリンクが右にある「BOGEYの本棚」で順次に・・・

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「第19回 日本K-ABCアセスメント学会」に参加して その4

4本目の実践発表は、「漢字の書きや作文が苦手なASD傾向の小学生への指導について」で寝屋川市の三宮先生の発表でした。

こだわりが強く、感情のコントロールが弱く、自己肯定感が低いお子さんへの学習指導を中心とした取り組みでした。
KABC-2の詳しい検査結果を、細かいお子さんの反応も含めて分析されており、その分析から支援方針を綿密に計画された取り組みでした。

社会性やセルフコントロールに課題があることから、指導者は
・ゆったりとした気持ちで話を聞く
・得意なこと、興味を持っていることから始める
・課題を無理に押し付けず長い目で見る
ことを心掛けながら、
・書くことに慣れる
・見る力を伸ばし細部にも注目できるようにする
・順序立てて話す力を付ける
を当面の目標として取り組んだとのことでした。

ていねいで粘り強い指導を積み重ねることで、学習に前向きに取り組めるようになり、自己肯定感も育ってきたとのことでした。

最後に「ゴールは目指させるけれど、ゴールテープは本人に切らせたい」と話された、三宮先生の温かい思いが伝わってくるような発表でした。

また、発表の中で紹介された、「きくきくドリル」「リズム漢字」「5分間文章読解ドリル」などの書籍は早速取り寄せて、自分の教室でも活用していこうと考えています。

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「第19回 日本K-ABCアセスメント学会」に参加して その3

3本目の発表(2日目)は「聴覚から視覚への情報処理変換過程に課題を認める小2男子の読み書き計算指導」地元福山市の石川先生の発表でした。

アセスメントはWISC4、K-ABC2、VMIの3つで以下のことが明らかになったとのことです。
・年齢相応の言語能力がある。
・図形刺激に対する視覚認知処理能力に比べると有意味刺激に対する認知能力は高い。
・言語を視覚に置き換えて記録することが難しい。

このことを元に、
・得意な言語を充実させるための「遊びの中での言語活動」
・漢字イラストカードを使って意味と漢字をつなげる
・「お金のタイル」で1対1対応学習
などの取り組みを行ったそうです。
その結果、国語についても算数についても理解が深まったとのことでした。

検査結果を大変詳しく分析することで、具体的な指導の方略を明らかにしていくことは、現場の教師にしかなかなかできない事なので、私にとって大変参考になる実践でした。
フロアから「継時処理の中では聴覚的短期記憶は機械的な処理をする場合は言語的短期記憶、作業動作の標準範囲だが、視覚的な短期記憶が弱い。」という論文記述に関して、カウフマンモデルとCHCモデルの違いのとらえ方が間違っているのではないかとの意見が出されていましたが、私には何のことやら全くわかりませんでした。

でも、とても具体的な「実践」と「理論」が近いところで討議されている学会であることは私にもわかりました。
その4に続きます

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