業務として学校訪問・巡回相談を行っています。WISC-Ⅲの検査を依頼されることも多く、おやごさんや先生方への検査結果の説明や今後の支援についての助言等もあります。
かねがねWISC-Ⅲの概要を分かりやすく説明するためのものが必要だと思っていたのですが適当なものがなかったので作ってみました。以下に紹介します。
WISC-Ⅲ(ウィスク・サード)の検査について
WISC-Ⅲは一般的に多く使われている知能検査です。対象は5歳10ヶ月から16歳11ヶ月までです。内容は6つの言語性検査と7つの動作性検査で構成されています。
全体の知的能力=情報処理の能力=「全IQ(知能指数)」だけではなく、言葉を用いて表現したり、耳から聞いたことを処理する能力「言語性IQ」と言葉を介さずに目で見たり手を使ったりしながら情報を処理する能力「動作性IQ」を測定するものです。
全部で13の検査の結果から知能の細かい特徴や、得意・不得意(強み・弱み)をとらえることができ、今後の支援や学習指導等の参考として活用するものです。IQの数値は一般的に固定的にとらえられがちですが、支援や指導によって多くの場合変化がみられるとされています。
言語性IQ
・知識 学校での学習、一般的な知識。
・類似 言語表現、なかまわけ・言葉の持つ意味の幅等の理解。
・算数 計算能力、聞いて問題を理解できるか。
・単語 言語の発達水準、単語に関する知識。
・理解 一般常識、社会的判断、道徳的感覚。それらを表現する力。
・数唱 注意と集中力、短時間で覚えられる記憶量。聴覚的短期記憶。
動作性IQ
・絵画完成 細部を見る能力、一部描いていないところを見てすばやく反応する力や視覚的長期記憶。
・符号 目と手を同時に使う力、作業の速さ、視覚的短期記憶力。
・絵画配列 時間的な順序や出来事の流れなどの状況理解、結果の予想。
・積み木 見本を見て同じものを構成する力。全体を部分に分解する力。
・組合せ 細部から全体を推理・統合する力。全体を部分に分解する力。
・記号探し 視覚的に同じものを探す速さ。
・迷路 見通しの能力。
群指数
・言語理解 言語を理解し、表現する力。(知識・類似・単語・理解)
・知覚統合 目で見た情報を整理する力。(絵画完成・絵画配列・積木模倣・組合せ)
・注意記憶 気を散らさないで集中する力。(算数・数唱)
・処理速度 課題を行う速さ。(符号・記号探し)
数字で明らかになることは子どもさんの一部分にしかすぎません。苦手なことには楽にできるような工夫や配慮で対応し、得意なことをさらに伸ばしていく取り組みが最も効果的です。今回の結果を参考にして、本人の自信や自己肯定感を高めるような方向での支援・指導を学校でも家庭でもお願いいたします。
作成にあたって、職場の仲間が難しい語句や表現などを指摘してくれました。そして、「最後のところが一番大切ですね。」と最も言いたいことをわかってくれたことがうれしかったです。
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