カテゴリー「「支援力」養成講座」の記事

学級を立て直す「支援者支援」

小学校中学年のクラスです。

担任は経験20年以上の男性。
クラスのルールはほとんど守られず、授業中の私語、離席も見られました。
大きな声で担任に、授業とは全く関係ないことを話しかける子もいます。
担任は、声かけや注意はするのですが全く静かになる気配はありません。
真面目でおとなしかった子たちも最近は、前を向かずにお隣とおしゃべりをしています。
教室移動のための整列もいつまでたっても静かになりません。
授業の始めや終わりのあいさつさえ何回もやり直してやっとどうにかできる程度でした。
担任の説教で授業がつぶれることも何回もありました。

「好き勝手」している原因は担任の対応にあるのですから。
このクラスに「特性」のある子がいるかどうかは、全く関係ありません。

幸い、このクラスの担任は、私の提案を聞き入れてくれました。

指導中に「隙間=自由時間」を作らない。
いつまでに何をどうするのかの具体的な指示を出す。
子どもたちの力に応じた学習課題にする。
させることは、きちんと徹底させる。できたという経験を何回もさせる。
それぞれの子に応じた肯定的な「評価」を行う。
「スルースキル」を身に付ける。

一度には無理なので、
始めと終わりをはっきりさせることと、何をすればいいかわからない「無駄な時間」をなくすことから始めてもらいました。

どの子も本当は「できる」のにしていないだけですから、数日で成果が見られてきました。
教室に落ち着いた雰囲気が感じられるようになりました。

子どもたちの変化よりも大きかったのは、担任の方かもしれません。

今は「支援者支援」から始めないといけない時代のようです。

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尋ねる・真似る

新卒で講師の先生がいます。

当然初めての「学級担任」です。

担任をしていて、戸惑うこと、困ったことも多いのでしょうが、彼女もともと「持っている」人なのかもしれません。

きちんと「ありがとうございます」と「すみません」がいえるのです。
当たり前なことかもしれませんが、意外と最近少ないのです。
そして、素直に尋ねることと、しっかり真似ることができるのです。
これも、意外と少ないのです。

教えがいがあるルーキーだと先輩たちが思ってくれる。
気持ちを判ってくれると子どもたちが思ってくれる。
若くても未熟でも、その姿勢が伝わるのだと思います。

謙虚な姿が「支援力」につながるのだと思ったのでした。

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CLSに聞いてみよう

このブログでもリンクさせていただいている「音と風」さんのブログ記事の紹介です。

記事はこちらから

CLSとはチャイルドライフ・スペシャリストの略で医療環境にある子どもたちやその家族に心理的・社会的支援を行う専門職です。具体的には、子どもや家族の精神的な負担を軽減し、主体的に医療体験に臨めるようにし、「子ども・家族中心医療」を実現できるようにサポートします。残念ながらこのCLSは日本では20数名しかいません。

「CLSに聞いてみよう」という記事がTVドラマ「グッドライフ」のHPにあります。(これも「音と風」さんのブログより)
そこに
・子どもの目に何が写っているのかを考えてみましょう。
・子どもの”いつも”を大切にしましょう。
・子どもの”ありのまま”を尊重しましょう。
・子どもの力を信じましょう。
・子どもが本当に求めていることに応えましょう。
という記述がありました。
実は、これは震災を経験した子どもたちの心のケアについて書かれた物です。しかし、私は子どもにかかわるすべての人が心に留めておきたい大切な心構えだと思いました。

また、病院に行かなければならない時には、
・子どもに伝えてから病院へ行く。
・子どもの思いや考えを聴く。
・嘘をつかない。
・場所に応じた玩具(安心グッズ)を用意する。
・具体的な言葉を使って話す。
・子どもが選ぶ。
・結果を伝える。
・前向きに話を終える。
と書かれていました。
これも、子どもにかかわるすべての人がつねに配慮すべきことだと思いました。
支援者も家族も子どものために「良かれ」と思うことをする時に、肝心の子どもの気持ちや思いを大切にすることを忘れていることはないでしょうか。
先日、検査の場面で戸惑っているお子さんがいました。これを読んで、私自身もまだお子さんの気持ちを大切にした働きかけができていないのだと反省させられました。

「子ども主体の医療・教育を行う。」とか「子どもの人権を大切にする。」とは、実はこうゆうことだと思うのです。


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「支援力」養成講座 その4 通常学級での取り組み(1)

「支援力」養成講座 その4 通常学級での取り組み(1)
「転籍」をどのように捉えるか

このシリーズは随分間が空きました。
実は「転籍について」というタイトルで記事を書こうとしたのですが、これは通常学級での取り組みや担任の「支援力」と大きな関わりがあると感じたので、このシリーズでの記事にしました。

私は訪問要請を受けて巡回訪問をさせていただいている立場なので、意見が異なった場合もできるだけ訪問先の先生や管理職の方とはおだやかに一致点を探しながら今後の方向を決めていくという形を取ることが多いのです。
しかし、「転籍」については意見の調整が難しい場合があります。そしてこの様なことが少しずつ増えています。
その原因は、「今の様子を見ていたら通常学級は無理だ、転籍しかない。」とかなり早急な判断をしているケースが増えてきているからです。通常学級での特別支援については年々理解も深まり、実践も積み重ねって来ているのに、なぜかこのようなケースが増えていると感じています。

特別支援学級を「通常学級では落ち着いて勉強できない子ども」の学習の場であると考えている管理職もいます。在籍がどちらが望ましいかは本人にとって「通常学級の教育課程」が望ましいのか、「特別支援学級の教育課程」が望ましいのかで決められるべきもので、教師の「困り感」の度合いで決められるべきものではありません。

また、今の子どもの姿を「固定的なもの」としてとらえて判断することのないようにしたいと考えています。1年先のこと、高学年になった時のこと、中学入学を前にした時のこと、少なくともこのあたりまでの目標をきちんと持って取り組んでいく姿勢が必要です。

通常学級での環境調整や取り組みの工夫、課題の軽減などに取り組むことを最優先するべきだと思います。また、支援員の配置や通級、取り出し授業など様々なサポートを受けることも可能ですし、そのようなリソースを学校の中で生み出していく努力も必要です。

やや大雑把でしたが、「転籍」についてはこんな風に考えています。

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「支援力」養成講座(番外編2)見守るあたたかさ

「見守るあたたかさ」は支援にとって大切な要素の一つだと改めて感じています。

教師としての「力量」も確かに大事なのですが、その背景にどんな思いがあるのか、優しさがあるのか、あたたかさがあるのか・・・

どんなに知識が豊富でも、どんなに経験が豊富だとしても、その根底に「見守るあたたかさ」がなければきっと伝わらない事がたくさんあると思うのです。結局本当の支援にはならないと思うのです。

失敗した時でも間違ってしまった時でも、あたたかい目で見守ってもらった子どもたちは自らの力で大きく伸びていくことができるのだと思います。

実は教師も同じことが言えます。どんなに正しいことでも押しつけられてばかりだったり、自らの考えで行動することが制限されていたら、教師としての成長も限られた物になると思います。

今日は退職された学校長のお祝いの会がありました。
常にスタッフに対して感謝の言葉や労をねぎらう言葉をかけてくださる先生でした。
きっと今まで担任した子どもたちにも、そのように接してきたに違いありません。
ぐいぐい引っ張っていくタイプの方ではありませんでしたが、
参加したすべての人が「あたたかく見守って」もらったことに感謝していました。


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「支援力」養成講座(番外編)校内委員会の支援力

校内委員会の支援力を高めることも求められています。

通常のクラスでの「特別支援教育」がある程度定着した今、校内委員会で検討される内容や支援方法の「質的な向上」が求められています。
安易に専門機関とつなげるだけで校内での具体的な支援が明らかにされていない学校もあります。また、支援の方向性を巡回訪問やスクールカウンセラーなどの専門家の助言だけで決めている学校もあります。

校内委員会が充分に機能していないことの原因として、校内委員会で決定した支援を実施し検証していくというサイクルが定着していないことが考えられます。
支援の効果を検証することを重ねることによって、校内委員会の「支援力」は付いていくと思います。
そして、校内での実践の積み重ねが、個々の先生の支援力を高めることにもなります。

巡回訪問している私自身もこれらのことを意識しながら今後も活動していこうと考えています。


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「支援力」養成講座 その3 スタートライン:学級集団作り(3) 

学級内の班活動や係活動を活性化させる

子どもたちが互いに支え合える学級集団を作るには、責任を持った活発な係活動や自主的で楽しく取り組める班活動が必要であると考えています。
係活動や給食当番、そうじ活動の様子をみていると学級集団の質がわかります。また、班での子ども同士のつながりが強いと互いに認め合える関係が作りやすいといえます。

係や当番の子は言われなくても決まった仕事をきちんとすること。
当番以外の子どもも係や担当の子に協力的であること。
班での話し合いが成立し、班がおだやか雰囲気であること。
どの子にも得意なことを活かせる活動が用意されていること。
苦手なことがある子を他のメンバーがフォローできること。
励まし合ったり支え合ったりできる小集団であること。

これらのことが学習場面においても生活場面においても見られるように、年度の初めの時期はこれらの指導に時間をかけることが大切だと思います。

集団の中での役割が認識しづらい子や仕事に対して前向きでない子には個別の支援を入れながら、他の子からの評価を上げるような「仕掛け」も必要です。
担任がそのような子に対して「注意・指導」ばかりしていると、学級の子どもたちもそれらの子に対して批判的になり、暖かい関係は築けなくなります。

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「支援力」養成講座 その3 スタートライン:学級集団作り(2) 

始業式の1日は学級集団作りにとってとても大切な日です。
担任と子どもたちの初めての出会いの日に、これからどんなクラスを作っていくのかを互いにイメージし合い確認することが大切だと思います。
支援学級の子どもさんが交流するクラスでは、担任の先生が支援学級の子に素敵な関わりをしてくれていた子を褒めていました。前の学年では疎外されがちだった子を遊びに誘ってくれている子もうんと認めてあげていました。

「みんな仲のよいクラス」を作ろうという言葉(御題目)で学級集団ができるのではなく、1人1人の行動の結果として学級集団ができていくということを担任は知っておくべきです。
どんな行動を評価し、強化していくかは担任に任されています。そしてまた、どんな経験やトレーニングをさせることによって子どもたちが「支え合いながら伸びていく力」をつけられるのかを知っておくべきだと思います。

通常学級に在籍する発達障害スペクトラムの子どもたちにとって何よりも必要なものは「理解ある友だち」であり「許容度の高い学級集団」です。

友だちについては以下の記事を参照してください。

 大切なのは「友だち」

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「支援力」養成講座 その3 スタートライン:学級集団作り(1) 

スタートライン:学級集団作り(1)

学級集団がなぜ大事か

「集団と陶冶との関係」について述べると大変な量になるので、ここは簡単に・・・
「習熟度別学習」を行うことで、話し合ったり交わったりする力は低下します。また、子どもたちが階層に分けられることによって、すべての学校生活での集団が実質的に「解体」されてしまうと考えています。(諸外国ではすでに習熟度別学習形態は効果的なものではないとして廃止されているようです。)
また「総合的な学習の時間」では、個別のテーマで活動を進めさせることが多くあります。多くの子は個別学習を進めるための基礎的な学力や応用力が十分でないため、調べたことを書き写す。そして、学級ではそれを発表するだけという現状があります。思考活動も到達目標もない学習はすでに「崩壊」しているといえます。
どちらも人と人とのつながり、つまり人間関係を大切にしていないのです。
学級集団は人間関係を確立させていく場であるといえます。学習活動だけでなく学校生活全てにおいて、互いに尊重し合い、支え合える関係を基にした学級集団はとても大切です。そのような学級集団での学習では「学び合い」や「気付き」がたくさん生まれてくるのだと考えています。

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「支援力」養成講座 その3 スタートライン:授業の成立(4) 

「聞く力」について、これまでのこのブログの記事で関連するものは以下の記事です。

ダウト読み
授業配慮と共に基礎トレーニングを Part1・2
「見る・聴く」力

スタートライン:「授業の成立」の必要条件の「聞く」についてはとりあえずここまでにして、次に進みます。

次からは その3 スタートライン:学級集団作り 
「学級集団」がなぜ大切なのか、どのように育てていくのかを考えていきます。

(どうも「スタートライン」が本論のように長くなってきましたが・・・気にせず走っていきますね(*^^)v きっと章立ては後日変更になると思いますから。)


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