カテゴリー「理論・知見」の記事

大藪秦氏の「共同注意」論

大藪秦氏は、共同注意について3つの分類を行っている。そのひとつに「構成形態からの分類」がある。

「構成形態からの分類」では

1 前共同注意:「情動の通底的(基本的なところで共通する)現象」と「新生児模倣」

2 対面的共同注意:視線が合う、見つめ合うことができる。生後2か月から6か月に出現。

3 支持的共同注意:相手の視線がどこを向いているのかを追跡して、同じ方向を見たり、対象物を注目したりする。このことにより対象を注目することを獲得する。5・6か月以降出現

4 意図共有的共同注意:支持的共同注意における三項関係をより緊密なものにして、大人の見ている対象物に興味を持つだけでなく、どのように大人が対象物と関わっているかを見てそれを模倣しようとする。この時期に身振り(指差しなど)を使って大人の注意や行動を要求しようとし始める。9~12か月

5 シンボル共有的共同注意:言語的シンボルの使用。対象物だけでなくそれを表現するシンボルを大人と共有できるようになる。15~18か月

の5段階があるとされている。

この分類を参考に、子どもの「共同注意」の発達レベルが現在どこにあり、支援のスタートをどこからはじめるべきなのかを明らかにしていくことは有効だと思います。

支持的共同注意前後の段階のお子さんに必要なことは、やはりバーバル(音声言語)は補助的なものにして、写真や絵カードなどを用いて、互いの共同注意を確認し合えるような活動が大切であるといえます。


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「三項関係」

地元のNPO法人が主催する発達支援講座で、北海道教育大学釧路校の二宮信一先生の講演を聞きました。具体的な「ココロとカラダほぐしあそび」については先生の著書を参考にしていただくことにして、この講演の中で印象的であったことを紹介します。

「三項関係」について

「三項関係」という言葉は自閉症スペクトラムがどのような障害であるかを学ぶ時に必ず出てくる言葉です。

一般に自分と相手との関係を「二項関係」といい。たとえば「母が子を見る・子が母に見られる」「子が母を見る・母が子に見られる」という1対1の関係のことです。

「三項関係」はこの1対1の関係に対象物が加わるものです。

私の今までの理解は、

母と子の前に犬がいる時、母の指さしや「ワンワンね」の声かけに対して子が犬の方を向き「ワンワン」ということである。自閉症スペクトラムの子はこの「三項関係」が築きにくい。

という程度のものでした。講師は奈良女子大学の浜田先生の「三項関係」の知見を紹介され、

子は母の目の方向で何を見ているかを理解する。このことによって「名づけ」ができる。1才ごろになると子は母が対象物を見ているかどうかのチェックを入れる。また、その対象物とどのように関わっているかを見る。

対象物がコップの場合、物体であるコップの中にはコップの意味はない(単なるガラスの筒のようなもの)。人の行為(コップで水を飲む)の中に意味がある。

母が対象物を見ているか、また対象物とどのように関わっているのかに対して関心を持ちにくい時、「三項関係」は成立しにくい。

つまり、対象物は見えているが、対象物との関わり方を見ていない、つまり対象物の持つ意味を獲得することができない。目的的にとらえることができない。

ミニカーを車のおもちゃとして遊ぶのではなく、タイヤをクルクル回し、キラキラするものとして遊ぶ理由がこれで分かります。

私たちの身の回りの物すべてに私たちは意味を持たせています。しかし、「三項関係」が築きにくい子どもにとっては、意味を持っているものが大変少ないと言えるのです。

浜田先生はこれを「無意味の海」に浮かぶ数少ない「意味の島」と名付けています。

「無意味の海」という、わからない世界の中で生きている子どもたち、数少ない「意味の島」しか持っていない子どもたちが自閉症スペクトラムの子たちだといえます。

この小さな小さな「意味の島」に乗っていることを、私たちには「こだわり」といっているということに気づきました。

意味の島に乗れない子どもは、

今、ここで起きていることがわからない。

本人は常に不安の中にいる。

不適切な行動をしているのではない。それは、「とんでもない」想定外のことが日常的に起きていることへの本人なりの対処である。

時間・空間・人間関係・ルール・形式などの見えないものを、わかるように提示されることで理解できるようになる。

このような理解を広めていくことと、「三項関係」の築きにくさを補完するための取り組みを続けていくことが大切であると思いました。

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R入門 その3

R入門 その3

仮に、「VMI」のデータを以下のようにすると

>VMI<- c(“114”,”114”,”107”,”77”,”131”,”86”,”131”,”114”,”121”,”77”)
「VMI」は変数です。「c」はcombineでこの10個のデータを結合させるということで、
「<-」は一まとまりにしたデータを「VMI」という名前の倉庫に入れるということです。

データの表示:
倉庫に入れたデータを表示するのは、
> VMI
でOKでしたね。
> table(VMI) と入力すると  度数が表示されます。
また、
> hist(VMI)と入力すると   ヒストグラムを描くことができます。

平均:
合計は sum()  データの個数は length()という関数ですから
>sum(VMI)/length(VMI)
で平均が出力されますが、mean()という平均を求める関数もあります。
分散・標準偏差:
データのばらつきを見るときに、「分散、標準偏差」があります。
分散は各データの値から平均を引いた値(平均からの偏差)を二乗しその合計をデータの個数で割ったもの(標本分散)とデータの個数-1で割ったもの(不偏分散)があります。Rではvar()  が不偏分散の関数です。標本としてデータを扱う場合は不偏分散を使うことが多いようです。 
標準偏差は不偏分散の平方根の値です。関数は sd()です。
平均偏差:
上に述べた「平均からの偏差」の絶対値の平均を平均偏差といいます。Rでは
>mean(abs(VMI-mean(VMI))
となります。absは絶対値を求める関数です。
標準化:
標準化とは、平均と標準偏差がある特定の値になるように変換することで、変換された得点を標準得点といいます。平均0標準偏差1になる得点をz得点といいます。Rでは
>VMIz得点<-(VMI-VMI平均)/VMI標準偏差 
で計算できます。
偏差値:
偏差値とは平均50、標準偏差10になるように標準化した標準得点です。
偏差値はz得点×10+50で求めます。

2つの変数の記述統計について

量的変数どうしの関係のことを相関、質的変数どうしの関係のことを連関といいます。
散布図はRでは
>plot(VMI,WISC)
で図が出力されます。もちろん事前に変数「WISC」にデータが入っていることが前提ですが。
変数xが大きいほど変数yも大きい傾向にあることを正の相関といいます。
変数xが大きいほど変数yは小さい傾向にあることを負の相関といいます。
変数xの大小の変化と変数yの大小の変化の間に関係はないことを無相関といいます。

共分散:共分散は「平均からの偏差の積の平均」です。Rではcnv()という関数を使います。
相関関数:共分散を2つの変数の標準偏差の積で割ったものです。これにより測定単位の影響を受けなくなります。Rではcor()という関数があります。相関係数が0に近いほど無相関であるといえます。
数値での評価は以下のようになります。

相関係数       評価 
±0.2     ほとんど相関なし
±0.2~0.4   弱い相関あり
±0.4~0.7 中程度の相関あり
±0.7~1.0   強い相関あり

ファイ係数:1と0の2つの値からなる変数(二値変数)に対する関係係数です。相関係数と同様な解釈をすることができます。1か0で表現した2つの変数をcor関数を使って算出します。

クロス集計:度数を表示するtable関数に2つの変数を入れるとクロス集計表ができます。

以上が手元にデータがある場合の分析についての主なものです。
統計の本質は手元のデータの向こう側にある母集団を想定し、それについて論議していくものであると思いますが、今私が扱うデータとしてはここまでで十分なので、入門編としては今回で終了します。

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R入門 その2

R入門 その2

前回の補足:

seiseki2というCVSファイルの読み込みは

> 成績2 <- read.cvs("seiseki2.cvs")  です。

関数を作る:

Rではユーザーがオリジナルの関数を作ることができます。

function()という関数を使います。当然他の人の作った関数も使えます。

http://www.okada.jp.org/RWiki/?RjpWiki

にはたくさんの関数が紹介されています。

Rcmdrのインストール:

パッケージのインストールは「パッケージ」「パッケージのインストール」「CRAN mirror」は日本のミラー(Aizu,Tokyo,Tsukuba)のいずれかを選びます。「Package」のダイアログボックスから必要なパッケージをインストールします。

Rcmdr(Rコマンダー)はRにGUI機能を追加するパッケージです。SPSSほどではないにしてもマウス操作で分析ができるようになります。上記の方法で「Rcmdr」をインストールします。その後画面に従うと「Rcmdr」に必要な数十のパッケージをインストールします。数分かかりますが心配しないでください。

> library(Rcmdr)

でRコマンダーが使えるようになります。

次回は「データの解析」についてです。

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R入門 その1

今更、心理統計をやるとは思いませんでした。どうせ勉強するのなら、このブログにまとめることで一石二鳥を目指します。しかし、まったくの素人ですので内容の保障はご勘弁を!

まずはフリーソフトRの入門編

なぜRか:

フリーソフトであること。個人的に10数万円するSPSSやSASは買えません。Rに関する日本語でのサポートサイトや書籍が充実していること。

R自体のプログラムコードが公開されているため、信頼性の高いプログラムになっている。 Excelの関数よりも信頼できるそうです。GUIは弱いがRコマンダーというパッケージを導入することである程度補うことができる。基本的にはプログラミング言語としての要素が強いため、「再現性」が高い。

Rの導入:

http://cran.md.tsukuba.ac.jp/   CRANのミラーサイトからダウンロードする。現在の最新版はver2.7.2だと思います。

インストール中に使用する言語は「Japanese」を選んでください。

コンポーネントの選択では「MessageTranslations」にチェックが入っていることを確認。

あとは、「次へ」「次へ」・・・でOKです。

Rのはじめのいっぽ:

デスクトップのRのアイコンをWクリックでスタート

「>」プロンプトに入力することでRは返答します。

この段階で日本語が文字化けしていたら「編集」「GUIプリファレンス」「Rguiエディタ」「Font」で日本語のフォントを選びましょう。

> 4+5   と入力すれば 

[1]  9  と返答します。

> sqrt(25)  であれば

[1] 5 と帰ってきます。sqrtは平方根を求める関数です。

累乗であれば「^」を使います。

基本統計は「summary」で結果が出ます。

>summary(c(複数個の , で区切られたデータ))

で、最小値・25%値・中央値・平均値・75%値・最大値が出力されます。

Rのデータ:

Rは変数名に全角を使えますたとえば「成績」と打って以下のようにデータを打ち込めば、次回「成績」と入力すれば打ち込んだデータが出てきます。(これは実際にやった方が分かりやすいです)

> 成績<- C(複数個の , で区切られたデータ))

当然、行列表示の扱いもできます。matrixという関数を使います。

外部のデータファイルもCSV形式で保存されたものを読み込むことができます。

その2に続きます。

 

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発達論的アプローチによる発達支援

発達論的アプローチによる発達支援

「発達の最近接領域」
ヴィゴツキーは子どもの知的発達の水準を2つに分けた。一つは子どもが単独で問題解決できる発達の水準と、もうひとつが単独では解決できないが、何らかの支援・援助や共同によって解決できる発達の水準である。この水準は次の時点で子どもにとって「現在の発達水準」になるという意味で「発達の最近接領域」と呼んだ。
支援や援助は、子どもが少しでも自分自身で判断し、自分自身の意図で活動ができるかを支援・指導する側が考えることである。この観点がない手助けは効果がないばかりではなく、子どもの主体的で意図的な行動を妨害することにもなる。子ども自身の力で次のステップに登っていくためのヒントを与えるような支援が望まれる。

「足場づくり」
大人が子どもの発達に合わせ、子どもの問題解決を援助していくための方策。「足場作り」の機能として、課題への参加、行動の範囲を狭め課題を簡略化する、注意対象の持続、フラストレーションのコントロールなどがあげられる。
「足場作り→足場はずし」はじめは大人が見本を見せて楽しませる→次に子どもと一緒にやって楽しませる→最後に子どもだけでやらせる。足場を徐々に築き、徐々にはずしていくことは子どもが主体的に人や社会・文化と関われるようになることを支援していくということである。

具体的な支援を考えるときに、この2点を意識して取り組みたいと考えています。
「最近接領域」はスモールステップでの課題提示などで、指導の方法としても現在定着していると思いますが、少人数のグループなどの活用も視野に入れて取り組んでいくことも有効であると思います。

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ICFの「生物・心理・社会モデル」について

ICFの「生物・心理・社会モデル」について

最近ICFの障害の概念についてよく耳にするようになりました。
障害を個人の中だけのものとして捉えないということは知っていましたが、詳しく説明はできなかったので調べてみました。以下参考文献をもとにまとめたものです。

WHOでは、能力を心身機能・構造、活動、参加の3つの次元と背景因子(個人因子と環境因子)で捉え、その次元ごとに、問題が生じている側面として機能障害、活動制限、参加規制という概念が用いられ、その実態を評価する国際障害分類(International Classification of Functioning)を提案している。

それまでの固定的であった障害の概念を、個人の枠組みから環境(個人的環境、公的サービス・民間のサービス、制度・法律・文化)の方向へ広げることで、さまざまな領域に影響を与えるようになった。そのメリットとして考えられることを以下に述べる。

① 単に機能的に「できる」「できない」という次元で障害を捉えるのではなく、現実の生活においてどのような支援・配慮があればどの程度可能かを総合的に捉えていく。手話でコミュニケーションが取れる人が周囲に何人かいれば、聴覚障害のレベルははるかに低いものになる。発語の無い自閉症スペクトラム児がAACを用い、かつ店の店員がAACの使用法を理解していれば、通常の買い物が可能になる。

② 背景因子によって能力・障害は可塑的なものになる。従来は能力・障害は年齢や症状の進行に伴って低下・重度化するという考え方が一般的であったが、新しいモデルでは、心身機能・構造、活動、参加それぞれ3つのレベルに背景要因が作用し、また、レベル相互間の可塑性を想定している。たとえば外出の機会を保障することで、リハビリが可能になる、知的機能や歩行機能などの心身機能も回復してくる等。

③ 評価を支援レベルで行う。評価を障害の程度である第1評価(否定スケール)だけでなく、どのような補助・支援を行えば活動の遂行が可能かという第2評価も含めた2つの観点で行う。

④ 医学モデルと社会モデルを統合した「生物・心理・社会モデル」の提案。従来の、障害は個人の問題と捉えてきた「医学モデル」と障害は社会の問題と捉えてきた「社会モデル」は対立的に語られることが多かったが、「生物・心理・社会モデル」はこの2つを総合しようとしたものである。

臨床発達心理学概論「発達支援の理論と実際」より

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SOUL

SOULとは

アメリカのコロラド大学ワイズ教授によって提唱されたものです。

S=Silence(沈黙)   子どもの行動を静かに見守ること。子どもの主体性を重視し、主体的に活動できるようにすること。

O=Observation(観察) 正確な観察をすることによって、子どもの状態を知る。

U=Understanding(理解) 観察した事がらとそれまでの子どもの情報を総合して理解する。

L=Listening(聞く)  子どもの話に耳を傾け、きちんとしたフィードバックを行う。

SOULとはそれぞれを段階的に行うのではなく、しっかりと子どもの行動を見守りながら観察し、子どもの状態や要求を理解し、言いたいことをきちんと聞いてあげることです。

こういう風に書けば、大変シンプルであたりまえなことですが、子どもと接する時に常にこのことを意識するのは難しいかもしれません。

また、ノンバーバール(非音声言語)によるコミュニケーションの場合でも、SOULは有効だと思います。

インリアルアプローチについては次回に続きます。

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不安・ふざけ・緊張・がんばりすぎ

不安・ふざけ・緊張・がんばりすぎ

発達心理学の側面から見た子どもの行動=

言葉の意味の「一般性」の理解。安定した表象世界、自信を基礎に、周りに目を向け、仲間の行動や能力を取り入れていく時期(4~6才)

周りに目を向けられるようになることで、子どもの中に不安・ふざけ・緊張・がんばりすぎがでてくる場合がよくあります。

それまでは、周りの子のことは気にせずに自信に満ちあふれて活動していた子が、周りの子どもの様子をみて、「みんながやっているのに自分はできない。」「自分より上手にできる子がいる。」「自分より早くできる子がいる。」と不安になり、自信を持った行動ができなくなることがあります。

自分が集団の中でふざける。そうすると周りの子が自分の方を注目していることがわかる。みんなが自分のしたことを笑っていることが楽しいと感じる。ふざけることが習慣になる。そうしてふざけ方が過剰なものになっていく子もいます。

周りの子の目を意識するようになり、何かするときに緊張する。チック症状がでたり、爪噛みをするようになったりする。みんなの前では大きな声がでなくなったり、固まったりする。場面緘黙とまではいかなくても本当にみんなの前で声が出なかったり小さかったりする子もいます。

周りの目を意識したり、親や指導者の期待に過剰適応して、がんばりすぎる子もいます。十分何でもできるのにどんな事にもがんばりすぎて、大丈夫かなと心配するほどの子もいます。

こういった場合、一人ひとりが持っているよさ・特性に応じた働きかけを行うことが大切です。

不安になる子には、十分に認める。他の人と比較することはしない。自信を持っていることを更に伸ばしていくことを優先するようにします。

ふざける子には、他のアピールする行動に替えていきます。特別な当番や係りの仕事などを行わせて有用感を感じさせ、注目よりよい評価の方が心地よい事を体験させることが一番だと思います。

緊張する子には、まじめなその子のよさをうまく役割として発揮させるようにします。毎日きちんと取り組んでいる掃除や係りの仕事を認めてあげる。発表よりも書いたものを評価する機会を意図的に設けるようにします。

がんばりすぎる子には、その子がのびのびして活動できる機会を大切にします。きちんとした評価と家庭での生き抜き・リラックスの場面を設定する必要があるかもしれません。

どの場合でも、クラスの仲間どうしでの認め合いが大切になります。仲間の中で自分がしっかりと受け止められているという実感があると、「不安・ふざけ・緊張・がんばりすぎ」などは少なくなってくる。自分の力をうまく発揮できるようになります。

この項目は恩師の近藤直子先生(日本福祉大学)の発達講座を参考に書きました。

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接近・回避動因的葛藤モデル

「接近・回避動因的葛藤モデル」

自分に関わる人と穏やかで安心した関係でありたいのに、回避してしまう。回避しながらも、関係を常に求める。

という一見矛盾した行動です。

周りが近づくと不安を感じて逃げる(泣く・怒る・叫ぶ)。さらに接近しようとすると、不安が増大し回避行動が強まる。逆に接近をやめると不安感を持ちながらも子どもから近づいてくるが、周囲がかかわりを復活させようとすると不安になり、この場合も回避行動をとる。

    周囲               子ども

 ①子どもへの接近    →    ②フラストレーション

                     恐れ・過敏・不安

                        ⇓

 ④更に接近 ②へ   ←   ③回避(拒否・怒り)

 ④’接近を断念        ⑤周囲への接近開始(不安)

                        ⇓

 ①接近を再開      →       ②          

    

子どもに強い不安感がある場合にこのような行動をとることが多いようです。

周りの指導者や親はこのような子どもにどのように接していいかわからずに、困惑したり、逆に子どもを責めてしまうことにもなります。

子どもの抱える脅威感・不安感がこのような行動を起こしていると理解する事で、対応の糸口が見えてくる事が多いと思います。

共感的な子ども理解ができる親であり指導者でありたいものです。

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