カテゴリー「ABA(応用行動分析)」の記事

チームでABC分析

巡回訪問先で「問題行動」といわれる行動についてABC分析を行いました。あるお子さんの他傷行動についてその行動をどうとらえ、今後の支援方針を明らかにすることが目的です。
参加は支援学級担任(2名)・交流学級担任・養護教諭と私の5名でした。

どんな時に(先行事象)その行動をし、その後どうなった(結果)をできるだけくわしく話し合っていただきました。
はじめは「何もないときにもその行動が起きる。」と話されていた先生も、他の先生から「こんなときにあった。」「この人にはするがこの人にはしない。」などの様子がいくつかのエピソードとともに話されると、「そういえば暑い時や、教室で~の時に・・・」とその行動の背景などを詳しく話され始めました。

その行動の「機能」がそのお子さんにとって何であるのかも、チームで話し合うことによって、支援者への訴えかけが主なものではないかと明らかになりました。苦手な活動からの「逃避」であったり、「注目」を得る場合もあることも明らかになりました。

今後の支援方法をどうするかという話になっても、いろいろなアプローチのアイデアがチームならたくさん出てきます。
自分の思いを伝えるための手段をどのようなものにするか。
支援の在り方、支援者の役割をどのように「改善」していくのか。
他の子どもたちとの関係をどのように「調整」していくのか。

話し合いが終わった後の先生方のノートにはぎっしりとメモが書かれていました。
対応を変えること、その対応のアイデアは多ければ多いほど「ストライク」に近づくと感じました。

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ネットで学ぶ「気になる行動への対応」教員研修プログラム

ネットで学ぶ「気になる行動への対応」教員研修プログラム

ABAについては井上雅彦先生(鳥取大学大学院)の著作で多くのことを学びました。

このほど井上先生が、学校で見られる児童生徒の「気になる行動」への教師の対応について、応用行動分析学を用いたWEB研修を開催されることを知り、さっそく申し込みました。

現職の教職員のための事例研究もできる講座です。WEBで多くの人に開かれた研修講座を開催されている井上先生の姿勢に学ぶことも多いと思いました。

申込みはこちら→井上研究室

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遊びの指導(2)

遊びの指導(2)

遊びを指導する際にABAでは、その遊びのスキルが何によって構成されているかを分析(分解)し、ゲームを構成しているステップを抽出します。これを課題分析(Task analysis)と言います。

たとえば、「だるまさんがころんだ」では

1 「はじめの一歩」でいっぽだけジャンプ

2 オニが「だるまさんがころん」と言っている間は動く

3 オニが「だ」といって振り向いたら止まる

4 止まれなくて、名前を呼ばれたらオニのところへ行く。

などのようになります。

一つ一つのステップを指導することによってゲームを習得させていきます。

1番から順番に指導する方法を「順行連鎖」(Forward chaining)

4番から逆に指導する方法を「逆行連鎖」(Backward chaining)と言います。

一般的に「逆行連鎖」の方が理解しやすかったり、達成感が多く味わえたりすることが多いのですが、この「だるまさんがころんだ」は「順行連鎖」の方がよさそうです。(お気づきのようにこれは遊びだけでなくすべての指導において有効な方法です。)

プロンプト(補助)による指導

身体的プロンプト  手をとって動作を教える⇒できたことをほめる⇒手首をもって少し導く⇒できたことをほめる⇒手首に軽く触れて促す⇒できたことをほめる⇒肘を軽く触れて促す⇒できたことをほめる⇒補助なし   (赤字強化です)

ジェスチャーによるプロンプト 子どもに課題をさせるための合図となる身振りのことです。指さしや、顔の表情もジェスチャーによるプロンプトになります。これも上記の身体的プロンプトと同様に少しずつできたことをほめる強化)をしながら減らして行くことが大切です。

一般的に不適切だといわれる、物を意味なく一列に並べたり積み重ねたりすることも、遊びの中では受け入れられることが多いようです。社会性を育てる意味でも「遊び」の指導は重要だといえます。

私は重度の自閉症スペクトラム児においてもこの遊びの指導はかなり有効であると考えています。

  

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「遊び」の指導(1)

自閉症スペクトラム児はするべきことがわからないときに大変混乱することがあります。

余暇指導としても、社会性の指導、コミュニケーションの指導としても、「遊び」の指導は有効なものだと言われています。就学前に多くのスキルを身につけておくことは大切なことだと思います。

自由時間を「遊び」の指導を通して構造化すると、

・同年代の子どもとの関わりを増やすことができる

・集団の中で起きる不適切な行動を減らすことができる

・適切な社会性を促す

・好ましい人間関係を築くのに役立つ

・適切な注目を得ることができる     

などが期待できるといえます。

では、次に「遊び」を獲得させるたもにはどんなスキルが必要か細かく見ていくことにします。もうすでに獲得しているスキルは何で、今の課題は何かを明らかにしてください。

・参加スキル  1対1で幼児向けのおもちゃなどを使って遊びの練習をします。般化を前提としてグループでの練習も大切です。

・運動スキル(粗大/微細) キャッチボール・サッカー・ティーバッティング/型はめ・ビーズ・打楽器などのスキル。

・「待つ」スキル 多くの社会的な活動に必要なスキルです。待つスキルを身につけるとかんしゃくなどの協調遊びにふさわしくない活動を減らすことができます。すごろく系のボードゲームなど。

・模倣スキル 真似ができ、周囲の人から学習できるようになると、一人でできることが増えてきます。リーダー探しゲーム、粘土、ブロック遊びなど。

・指示に従うスキル リーダーの言語による指示に従えるようになると適応力がまし、認知面での発達も期待できます。いわゆる命令系ゲームの「サイモンセッズ」「だるまさんがころんだ」「フルーツバスケット」など。

その他、自己選択スキル(自己選択場面がある遊び)・共有スキル(おもちゃの共有や自分のチームを応援するなど)・遊びの始発(「~をしよう」「~するものこの指とまれ」)・社交的な会話スキル(あいさつ、コメント、申し出、提案等)も挙げられます。

これらのスキルの指導で最も大切なポイントは「般化」を前提とするということです。遊びの場面だけでなく日常的な場面でも活用できるように「課題分析」することも必要となります。

指導の具体的なことについては(2)に続きます。

この記事は「自閉症へのABA入門」を参考にしています。

 

        

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二次障害予防と行動修正の実際

「生徒指導・教育相談への発達的支援 ―発達障害の二次障害予防と行動修正の実際―」という演題で、宮川医療少年院 院長 小栗正幸氏の講演を聞きました。

最初に、発達障害の症状と発達障害と誤解されやすい症状の障害を紹介されていました。最近、「困った行動」をすべてひっくるめて発達障害というようにとらえる傾向が多すぎると感じていただけに、講師の「無気力・反抗・違法行為・強迫症状」などは発達障害ではなく、困ったことを解決できないサインであるという話に同感でした。

発達障害に対する取り組みの基本として紹介されたのが以下の3点です。

・行動観察・ベースライン測定

・単位行動に対するIEP

・支援効果の測定・アセスメントの再実施

もう、お分かりのようにこれらは教育現場ではあまり重視されていない行動分析的アプローチです。

具体的な支援では

・集団の中での指導、日常場面での指導

・何に共感し、何を受容するのか(子どもを見る視点)

・不適切行動に強化刺激を与えない(特に依存傾向を強めるような「受容」表現)

・適切な行動を増やすための先行子操作

・行動修正のための随伴性マネジメント

などの重要性を話されていました。

1対1の精神分析的なアプローチや心理療法、カウンセリングの手法などが問題行動をさらに拡大し難しいものにする危険性があることも述べられていました。実際、教育現場で問題行動を強化するような「受容もどきの愛情表現」をみかけることがあります。良かれと思っていることが実は問題を複雑にしていることのないようにしたいものです。

講演のまとめとして

効果のある支援とは、ターゲットを「行動」に絞ること。(講演会の参加者の中で「死人テスト」を知っている人はいませんでした。)

思春期への配慮(感動体験の重要性・性情報の自己管理)

究極の保護者支援(疲れ切った保護者への支援)

この3点を挙げられていました。どれもこれからの支援には重要なことだと思いました。

行動分析を実際の支援の場で生かしている講演内容でした。

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ABC分析編(4)

行動分析シート

以前「爪をかむ癖」の記事で紹介した、機能分析チャートを若干分かりやすくしたものを作ってみました。

これは通常学級・特別支援学級問わず、対象児童の特性も問わず活用できます。

例えば、

小さい子の子育てで悩んでいるお母さん

学級崩壊の方向に向かっているかもしれないと感じているクラスの担任の先生

自閉症スペクトラム児の保護者や担任の先生・・・

この行動分析シートをABC分析編(3)のストラテジーシートと共に有効に活用して欲しいです。

「F.A.chart-R.xls」をダウンロード

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ABC分析編(3)

ストラテジーシートの活用

具体的にABC分析を行うときに大変便利なのがストラテジーシートです。

今すぐにでも何とかしたい、いわゆる「不適切な行動」を分析し、どのような対応が有効なのかを考えるためにぜひとも活用してみてください。

いままで紹介してきたABC分析の方法の

Aに 「事前の対応の工夫」

Bに 「望ましい行動」

Cに 「ほめ方・楽しみな活動」

そして 「起こってしまった時の対応」

という指導者からの取り組み・働きかけを重ねたものです。

兵庫教育大学井上研究所のサイトにある

使いやすいストラテジーシートです。

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ABC分析編(2)

ABC(ABCDEH)分析の方法について

まず仮説を立てよう!

なぜ行動問題が起きるのか?または起きないのか?

  行動問題がどんな時に起きやすいか・起きにくいか

  適切な行動との関係

  行動問題の役割(機能・目的・意味)を考える

続きを読む "ABC分析編(2)"

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ABC分析編(1)

ABA(応用行動分析)について ABC分析編(1)

今回は2月の研究集会のレポートで具体的なABC分析について報告する予定なので、ABC分析の基本についてまとめます。(レポートの内容ではありません。)

ABC分析とは

Antecedents (先行条件) 「どんなときに」

Behavior    (行動)    「どんな(適切・問題)行動が起き」

Consequences (結果事象) 「その結果どうなったか」

の3つで(適切・問題)行動を分析することです。

なぜそのような行動を起こすのかをきちんと理解する事が、適切な働きかけにつながり、適切な行動の形成にもつながります。

スーパーのお菓子売り場でダダをこねている子を分析してみてください。

A お菓子のたなの前にいるとき

B ひっくりかえって泣き叫ぶ

C お菓子を買ってもらえる

とてもわかりやすいですね。こういうように分析したら、問題を解決する・行動を変容させるためには、AかCになんらかの変更を与えればいいわけですね。

実際に、こまった行動を具体的にきちんと分析することは大切なことです。

子どもの行動だけでなく、保護者・支援者としても自らの行動をABC分析してみてください。案外変容させなければいけないのは私たちかもしれないのです・・・

ABC分析をより機能的にしたものに

ABCDEH分析というのがあります。

Aの先行条件を

Discriminaive stimulus (弁別刺激)と

Establishing operations(確立操作) setting Events(状況事象)に分けて分析し

一連の分析に

Histry(歴史) 行動の成り立ち(歴史)やその行動と環境との過去の相互作用パターン

を加えたものです。

ABC分析についても続きを書いていきます。

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ABA(応用行動分析)について6

ABA(応用行動分析)について6

コミュニケーション手段を獲得させるためには

① 獲得する事が比較的簡単である

② 聞き手によって社会的な正の強化を得やすい

この2点の基準が理想的であるということです。

できるだけ私たちはこの基準にそった取り組みを行っていくべきです。

コミュニケーション行動は以下のように特徴付けられます。

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